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「一体感は高まっている」マチェイ スコルジャ監督(定例会見 5/19)

「一体感は高まっている」マチェイ スコルジャ監督(定例会見 5/19)

 

 

19日、マチェイ スコルジャ監督の記者会見がオンラインで行われ、5月21日(水)Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われる、明治安田J1リーグ 第13節 川崎フロンターレ戦に向けて意気込みを語った。

(前節のFC東京戦は先発メンバーを4人入れ替えたが、選手を入れ替えるときに重要視していることは?)
「まずチームの流れを壊さないように心掛けています。ですので、入れ替える人数もポジションも適切でないといけないと思います。(西川)周作の場合は第一GKが帰ってきたという状況でしたが、それ以外はまず各ラインで1人ずつ入れ替えるという形でした。左右を見ても右に1人、真ん中に1人、左に1人というバランスでした。そして、新たに入った選手たちの周りには、うまく連係が取れる選手がいるように心掛けました」

(西川選手は驚異的なスピードで復帰したが、どれくらいで出場の見込みが立ったのか?)
「メディカルスタッフの大きな努力がそこにはありました。出場が確実だという情報は試合前日でした。周作自身はその週の頭からプレーできる、プレーしたいということをずっと言っていましたが、最終的にそれが確定したのは前日のメディカルの情報を得てからでした」

(川崎は長谷部茂利監督に替わり、リーグの中でも屈指の整ったチームだと思う。これまでの対戦相手だとガンバ大阪も整ったチームだった。レッズも非常に整っていると思うが、そういうチームの対戦のときに勝負を分けると思うことは?)
「いまは両監督とも相手チームのメンバーはどうなるかっていうことを考えている状況だと思います。消耗していない選手を起用しようとお互いに思っていると思いますし、怪我のリスクは避けたいとも思っています。川崎は今季何度も中2日という状況を経験していますし、かなり多くの選手を入れ替えて戦っています。しかし、最も強力な武器は我々にぶつけてくると思います。それはエリソンとマルシーニョのことです。この選手たちは試合のいかなる時間帯でも攻撃で重要な役割を果たします」

(それは組織で大きな差はつかないときに、どこかで誰かが個人の力で状況を打開しなければいけないということか?)
「こういった試合での個人の能力というのは重要になってきます。だからこそ、先ほどブラジル人選手2人の名前を挙げました。しかし、レッズにもスキルのある、能力の高い選手がいます。おっしゃったとおり、もしかしたらこの試合ではその個人の能力のところで勝負が決まるかもしれません」

(マチェイ監督と長谷部監督との対戦という意味でも興味深いが、自分たちがこうした、相手がこうやった、じゃあもう1回自分たちはこうしよう、という策を上書きし合うことになると思う。そういうときにピッチ上のどういうところを観察することを大事にしているのか?)
「まずボランチと前線の連係は観察します。こちらがボールを持ったときは相手のボランチがどういうふうに対応しているのかというところを見ます。その選手たちが引き出されて、こちらのトップ下とストライカーが使えるスペースができるのかどうか、などです。ピッチの中央を私はよく観察しています」

(前節のFC東京戦の勝利後にマチェイ監督自身は「逆転勝ちは、より味わい深い、楽しい試合になる」と話していたが、逆転勝利がチームにどんな影響をもたらすことになりそうか?)
「このような試合ではロッカールームの雰囲気は非常に大事になります。FC東京戦はチームワーク、チームスピリットがよく出ていたと思います。そのことに関しては本日のチームミーティングでも言及しました。そしてFIFAクラブワールドカップに向かっていく中でこういう試合ができたことは非常に大きかったと思います。リードされている中でのプレー、またサブの活躍、そういったところが重要になります。ああいうゲームがプレーできたからこそ一体感は高まっていると思います」

(川崎について、昨季はスタイルが気に入っているという話もしていたが、今季は監督が替わってスタイルの変化も感じているのか?)
「より攻守のバランスが取れたチームになっていると思います。鬼木(達)監督の場合はビルドアップや攻撃のところに重点を置いていたと思います。長谷部監督は攻守のバランスを取ろうとしていると思います。また、相手の強みを消そうとする監督でもあると思います」

(現状でリーグとして消化試合数がバラバラなところもあるが、レッズ、川崎ともに順位を上げてきていて、さらにこの試合で勝利することで勢いに乗りたいという試合になると思うが、そういう点についてどう感じているか?)
「レッズに関しては、クラブワールドに行く前にできるだけ勝ち点を取ろうとしている状況です。ACLE(AFCチャンピオンズリーグエリート)後の川崎も似たような状況だとは思います。鹿島(アントラーズ)がかなり勝ち点を積み上げていること、柏(レイソル)がいいパフォーマンスをしながら、この前2敗目を喫したばかりということ、また毎試合勝ち点を積み重ねている京都(サンガF.C.)のことを考えると、クラブワールドカップ前に我々もしっかりと勝ち点を積み上げていかないと、クラブワールドカップ後に我々の目標に向かっていくことが難しくなると思います」

(FC東京戦後はいつもクールなマチェイ監督が楽しそうな雰囲気を出していたように見えた)
「今シーズン最も楽しんだ勝利の一つでした」

(いろいろなアクシデントがある中で勝利をたぐり寄せることができるというのはチームが強くなっていっていると感じるところがあるが、マチェイ監督の2年前の成績と同じくらいの勝ち点、同じくらいの得点、失点、順位になっているが)
「私はどのクラブでも似たような流れになっています。それは私の仕事の仕方の結果かもしれません。最初は最も良いメンバー、戦術などを考えたりして、そこでプレーさせて自動化、連動などが出てくるようにした後、チームが安定するようになります。2年前の経験もそうでしたが、間にたとえばFIFAインターナショナルマッチウイークなどのブレークが入ると、もう一度エンジンを掛け直さないといけないというような状況になって、またあの時間が必要だということになったりもします。ですので、クラブワールドカップが終わって、リーグを再開したときにどのようなパフォーマンスができるのだろうかというところです」

(石原広教選手はFC東京戦でゴールを決めたからではなく、非常に素晴らしい成長幅を感じさせているが、マチェイ監督の評価はどうか?)
「ヒロの今のパフォーマンスをうれしく見ているところです。プロフェッショナルさとハードワークの見本のような選手です。今シーズン、彼はサブとしてスタートして、彼のポジションではキャプテンがプレーしていました。しかし、彼はスタメンになれることを信じて戦い続けていました。そして、チャンスが訪れたときにしっかりとそれをものにし、それからはずっと出ています」

(そのキャプテンである関根貴大選手もチームに欠かせない存在だと思う。いくつものポジションをこなすということでは、FC東京戦では左サイドバックでもプレーし、決勝点をお膳立てする素晴らしいプレーをしたが、キャプテン評はどうか?)
「タカには敬意を評したいと思います。彼にとって快適ではない状況でも、しっかりとチームのメインキャプテンとして振る舞っています。先週、タカとは個人的に話をして、今後の目標を立てたりしました。彼はトレーニングでハードワークを見せていますし、非常に好調だと思います。前節を含め、彼は複数のポジションでプレーしてくれている選手ですので、私にとって非常に重要な選手です。もちろん、彼はスタメンに戻ろうと闘っているところです。それは右サイドバックだけではなく、別のポジションで実現することもありえると思います」

(FC東京戦は素晴らしい試合の中で2失点してしまい、マチェイ監督も失点は避けられたと思うと言っていた。チーム全体の守備は堅いと思うが、サイドをえぐられたときにぼやけてしまう印象があるが、FC東京戦の2失点はどのようなところに課題があったのか?)
「この2失点は、まずハイプレスが効果的に掛かっていないというミスから始まっています。しかし、プレスが掛からないときはローディフェンスをもっと組織的にやらなければいけないと思います。ハイプレスを破られても、選手たちはローディフェンスで正しいポジションにはいました。しかし、中締めをするところが少し足りなかったと思います。1つ目はペナルティエリア前で、もう1つはペナルティエリア内でそういう状況がありました。特に2失点目の場面はできていなかったことがありましたので、それはチームに繰り返しリマインドしていきたいと思います。そこがしっかりとできなければいけません」

(そういう失点があったからこそファンタスティックなゲームになったとも言えると思う。交代出場の選手の活躍もあった。マチェイ監督にとって、スムーズに勝つよりも苦労して勝った方が結果的に良かった、今後に生きると感じることができたというゲームが過去にあったり、いまもそう感じていたりするのか?)
「そのとおりだと思います。この前の試合はいろいろな時間があった中、苦しい試合で勝ったという試合でした。メンタル的な側面で、こういう苦しい試合で勝てることは価値のあるものです」

(スムーズに勝つと交代出場選手が活躍できないという印象がついてしまうため、そういう意味でもかえって良かったのではないか?)
「良い側面、悪い側面、いろいろあると思いますが、サブの選手たちにとっては活躍できる状況だったと思います」

(中2日でのアウェイ2連戦はほとんど準備する時間がないと思うが、こういうときに大事になるポイントは?)
「そのとおりです。時間はあまりありません。過去に使ったことがある戦術で挑めればと思います。何か新たなことを試さなければいけない状況にならないことを願っています」

(FIFAクラブワールドカップの話も出たが、来月に大きな大会が控えており、特にインテル・ミラノはUEFAチャンピオンズリーグでも決勝に勝ち上がっているが、世界トップクラスと対戦できることはマチェイ監督自身や選手たちにとって、Jリーグの試合を戦う中でも日々のモチベーションになっているのか?)
「インテルのような素晴らしいチームと試合ができるのは我々にとって素晴らしい機会です。2年前もヨーロッパチャンピオンと対戦する機会がありました。今回はより良い結果を残したいと思います」

(来月インテルと対戦することに関して、選手たちのモチベーションを上げるために呼びかけたり使ったりすることはあるのか?)
「ロッカールームの雰囲気を見てみますと、クラブワールドカップを意識している様子は見られます。クラブワールドカップについて言及する回数は毎週増えていると思います。だからといって、セーブするということにならないようにしなければいけません。我々はJリーグで重要な試合がその前に4試合あります。そこでベストを尽くしていきたいと思います」

【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】

「一体感は高まっている」マチェイ スコルジャ監督(定例会見 5/19)