【堀孝史監督】
(ピッチが乾いていると思われる中での難しさもあったと思いますが、試合全体としてはいかがでしたでしょうか)
「立ち上がりにセットプレーからサニー(サンシャイン フォンテス)が点を取ってくれたのが大きかったと思います。
ピッチは中が結構ボコボコだったり、芝も長かったり、水をまかないとかいろいろあり、相手も角に蹴り込んでコーナーキックを狙って、というシンプルなやり方だったと思います。
それは選手も分かっていたと思いますけど、ああやってやられると意外に嫌なものです。でも、そこでしっかりと我慢してくれた部分があったと思います」
(ハーフタイムにはどんな指示を出されたのでしょうか)
「こういう環境にも相手のやり方にも負けないようにしっかり我慢強くやること、それは試合前から言っていました。
自分たちはクラブとしてはアジアに行って世界に行くんだと、何年かかるか、すぐに行けるのかは分からないですけど、そういうものを目指している中で、自分も女子のほうのアジアの戦いは経験していないですけど、男子のほうでは経験していて、こういうピッチで試合をすることもありました。
そして韓国や中国、いろいろな相手、いろいろなやり方をしてくる中で、それでも自分たちが戦わなければいけないと考えると、今日は本当にいい経験になりました。
結果だけでなくメンタル的にも負けずにやりきる、我慢することがすごく大事だよ、という話がメインでした」
(交代で髙橋佑奈選手を起用するなどして、90分間強度を保ち続けられたと思います)
「相手がハイラインでやってきましたけど、自分たちはショートパスだけでサッカーをやろうとしているわけではありません。
相手を見た中で、背後を狙っていきました。前半は少し慌ててというか、オフサイドラインにかかるシーンが少し多かったですけど、その辺りもハーフタイムで伝えて、前向きで行けるのだから慌てずに行ってそこから勝負しよう、という話をした中で、後半のほうがオフサイドが減って、ラインブレイクするところもありました。
そこから先、最後のシュートやラストパスで本当にいいところまで行けて、決められたらより良かったと思いますけど、選手たちはこのピッチ状況や相手の状況、ゲームの状況を理解した中で、ゲームを進めてくれたと思います」
(前日には皇后杯で敗退したWEリーグチームもありましたが、一発勝負だからこその難しさなどは伝えたのでしょうか)
「選手たちもその状況を分かっていますし、サッカーは男子の世界でもプロのチームが負ける、ヨーロッパでも1部のチームが下のカテゴリのチームに負けるという話はしていました。
そういうことが起こるときにはメンタル面で、油断して相手をなめてかかったりすることが一番多いので、そういうことは絶対にしない、どんな試合でも自分たちは一戦必勝、全力で、全員で戦うことは絶対に肝に銘じてやろう、という話はしました」
(次戦に向けてはどのように臨みたいですか)
「試合が終わった後にも選手たちに言いましたけど、次は石巻(セイホクパーク石巻 石巻フットボール場)で、普段の浦和駒場スタジアムのように恵まれている環境ではないところで試合をやります。
昨シーズンにも一度行きましたけど、ピッチの状況もそんなによく分からない、もしかしたら今日のように難しい状況での戦いになるかもしれません。
相手も変わってくる中で、このゲームがどういうゲームなのかを分かった中での自分たちのやり方を出していく、そのやり方もひとつではなく、相手が前から来たら今日のようなこともあるでしょうし、そうではないなら自分たちでしっかりと一列ずつ越えていくというやり方もあるので、そういうものを出せればと思います」

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