14日、マチェイ スコルジャ監督の記者会見がオンラインで行われ、8月16日(土)に埼玉スタジアムで行われる、明治安田J1リーグ 第26節 名古屋グランパス戦に向けて意気込みを語った。
(ここ最近になって早川隼平選手や根本健太選手といった若い選手に出場機会があり、勝利にも貢献している。その辺りは今のチーム状況と彼らのトレーニングからのアピールなど、どういったところを評価して起用に踏み切ったのか?)
「その両方があります。まずはトレーニングでいいパフォーマンスを見せていたというのが一つの理由です。そもそも、そういう選手たちを起用したいと考えていた中、横浜FC戦では2-0でリードしていて相手が10人になったという状況も相まって、彼らを起用することにしました」
(早川選手はトレーニングではボランチでプレーすることが多く、根本選手はほとんどセンターバックでプレーしていると思うが、横浜FC戦は相手が10人ということがあったにしても左サイドバックで起用した。普段のトレーニングであまりプレーしていないポジションで起用した意図は?)
「戦術的な理由からのそのポジションでの起用になりました。隼平の場合はライン間でプレーする能力のある選手が必要だったので、それが得意な彼を起用しました。隼平自身はボランチとしてもトップ下としても遜色なくプレーできる選手です。根本健太の場合は、投入直前までどのポジションでプレーさせるかということを考えていました。横浜FCのプレースタイル、試合終盤でのプレーの仕方を見て、左サイドバックとして健太を使いました。本人たちともその話をしていましたので、準備ができている状態で入ることができたと思います」
(彼らが公式戦に出たことによって、トレーニング後の会話が具体的になったり、自信を持ってマチェイ監督の要求を聞いたり、あるいはこういうふうにプレーしたいというディスカッションをしやすくなったということはあるのか?)
「出場したことによって新たなエネルギーを得たような気がします。新たなポジティブなエネルギーの注入が彼らの今後にいい影響を与えることを期待していますし、彼らだけではなくベンチの選手とのチーム内の競争を高めていきたいと思っています。例えば、照内利和という若い才能もチームにはいますし、近い将来、彼にもチャンスは訪れるでしょう」
(チームとしていい状況になっていると思うが、4人目のセンターバックがいないことで紅白戦のときに安居海渡選手やユースの選手がプレーしているような難しい状況もあると思う。その状況をどう捉えていて、どう乗り切りたいと思っているのか?)
「センターバックの人数を1人増やすというところで今、動いているところです。
トレーニングには、アカデミーのベストプレーヤーたちが来てくれていて、例えばセンターバックとしては田中義峯が来たりしています。非常に力になってくれていますので、彼がいるときは例えば安居海渡や柴戸 海を本来のポジションで使ったりすることもできます。今までもそういったところで大きな問題はありませんでした」
(名古屋についての直近の印象は?前線には決定力のあるFWがいて、両ウイングバックからクロスで攻めてくると思うが、レッズはクロスからの失点が多い印象もある。ポイントとしてどんなことを考えているのか?)
「おっしゃったとおり、名古屋はクロスが得意なチームで、2トップと和泉(竜司)のいい連係が前線で見られます。そして、名古屋でプレーした前回対戦のときよりも強力なチームになっていると思います。例えば、FWの木村(勇大)などが新たに加入していますし、非常にいいストライカーがそろっています。そして、昨日の試合でも木村は出場しましたが、それこそクロスからの強力なシュートがありました。前線に4人の強力なFWがいます。そのストライカーを我々は抑えなければいけないですが、最近好調なディフェンスがそれをやってくれると思います。
また、自分たちがボールを持ったとき、ここ最近の相手とは違って名古屋はマンツーマンでマークしてきますので、そういったチャレンジも待っています。名古屋のことはリスペクトしますし、彼らのことを考慮しながらプレーしますが、自分たちのやりたいこと、自分たちの習慣づけなどを行いながら、ホームのファン・サポーターの方々の前でさらに発展しているチームをお見せできればと思います」
(Jリーグのデータでは、レッズは高い位置でボールを奪った回数がJ1リーグで最も少ない。マチェイ監督はより高い位置でプレーしたい、高い位置でボールを奪っていきたいという志向を話していたと思うが、現実は全く逆になっている。シーズン後半戦はもっと高い位置でプレーできるチームにしていきたいと思っているのか?今季のメンバーやJリーグの流れを見ると今のように低い位置で守ることがいいと思っているのか?)
「できるだけ相手ゴールに近いところで奪いたいという考えはありますが、ミドルゾーンからの守備がメインになっていると思います。その方が奪ったあとのスペースはより大きく空いているというのもあります。例えば前節を見ても、ゴールキックを含めて相手チームがあまり後ろでつながず、ロングボールを蹴ってきた場合、あまり高い位置で奪うことはできません。ですので、スタッツで数字は見られるものの、それで全貌を見ることはできないと思います」
(基本的には状況に応じてやっていく、数字がどう出るかはそこまで気にしない、という受け取り方でいいのか?)
「スタッツも重要視して数字は見ています。ただ、私は試合の流れ、戦術を見て、その次にスタッツを見るようにしています」
(先ほど編成に近い話があったが、マチェイ監督は何人くらいのチームがちょうどいいと思っているのか?例えば1つのポジションに2人ずつくらいがちょうどいいと思っているのか?それとも複数のポジションができる選手がいれば18人から20人くらいの信頼できる選手で他はユースの選手などで構わないと思っているのか?それともプロのきちんとプレーできる選手が30人くらい欲しいと思っているのか?)
「各ポジションに2人ずつでは十分ではないと思います。例えばボランチを見ますと、試合の流れによって攻撃的なボランチ、守備的なボランチというようにオプションを持っていなければいけないと思います。私は全体の人数というより、先発メンバーと遜色ないプレーを見せてくれる能力のあるベンチプレーヤーが必要だと思っています。例えば、ウイングが交代したときに人が代わったからやり方を変えないといけないということにならないことが重要だと思います。ただ、そのようなチーム作りは時間が掛かりますし、1回の移籍ウインドーでそれが出来上がることはないと思っています」
(マチェイ監督の理想とするセンターFWについてお聞きしたい。今は小森飛絢選手が力を発揮してきているが、少し前は松尾佑介選手がすごくいい時期もあった。FIFAクラブワールドカップのあとは松尾選手をサイドに戻して小森選手を真ん中に置いたが、センターFWに求めていることは?)
「現在のチーム状況を見ますと、小森飛絢が我々のモデルとも言えるストライカーのタイプに近いと思います。J1リーグで成功する能力を持っていると思います。彼のことは前向きに捉えています。彼の動きや相手ゴールに背を向けてボールを受ける動き、あるいは背後に抜ける動き、そしてペナルティーエリア内での本能的な部分、そういったところが優れている選手だと思います。時間を掛けずに他の選手たちと共通理解を持って話せるような状況を彼は作りました。ただ、J1リーグのレベルでは最近プレーし始めたばかりですので、少し時間を掛けないといけない部分もあると思います。試合をプレーするごとに彼は良くなっていくと思います」
(小森選手の本能的な部分というところで、横浜FC戦の2点目の反応について本人は「そういうことをいつも狙っている」という話をしていた。おそらくほとんどのFWがそういうことを意識して、常にこぼれ球を狙うプレーを続けていると思うが、それでも彼の違う部分をトレーニングでのプレーや彼のパーソナリティで感じることはあるのか?)
「まず人間性について、監督としてこういう選手と仕事ができることは非常に幸運だと思います。非常に謙虚で、ハードワークをし、全員と協力しようとしていて、わがままなところがありません。非常に賢い選手だと思います。少し褒めすぎかもしれません。褒めすぎると謙虚さやハードワークのところがなくなってしまう恐れがあるので、それは絶対に続けてほしい、変わってほしくないところです」
(ハードワークや常にこぼれ球を狙っているところはFWの嗅覚のようなものを感じるのか?)
「本能もありますし、ペナルティーエリア内での決定率も非常に高いと思います。ただ、それだけではなく、ゾーン2でも松尾や(マテウス)サヴィオ、(金子)拓郎と非常にいい連係を見せています。彼が動くことによって、この選手たちのスペース、ギャップが生まれています。また、守備でもハイプレスに行ける選手です。横浜FC戦でも45メートルのスプリントでGKのところまで行き、マイボールにすることができました。通常ならば希望が感じられない状況でそういうことができました」
(安部裕葵選手について、先日の公開トレーニングでいい動きができるようになってきたという印象を受けた。ここ何年も公式戦に出場できない状況が続いている中で、マチェイ監督はどう感じているか?)
「裕葵はトレーニングの中で毎週良くなっている姿を見せています。メンバーに絡むタイミングも近づいていると思います。(YBC)ルヴァンカップで川崎(フロンターレ)と対戦しますが、それより前のタイミングで起用できればと考えている選手の一人です。近い将来、裕葵がチームに貢献している姿も見られるかもしれません」
(ピッチに送り込んだときに安部選手にどういうプレーを期待したいか?)
「攻撃面ではいいパス、相手DFに対するチャレンジをたくさん期待しています。ただ、公式戦になるとプレースピードがトレーニングよりも上がりますので、そこは気を付けないといけないところだと思います。それができる状態にはなってきていると思います。出場する場合はトップ下で出る可能性が高いと思いますし、トップ下としての守備も求められますが、それもできると思っています。彼も一生懸命ハードワークしながら、復活に向けて頑張っているところです。我々も焦らず慎重に、短い出場時間から徐々に伸ばしていきたいと思っています」
(レッズはシーズンを通してイエローカードの枚数が18枚とリーグ最少で唯一の10枚台になっている。これは今後のシーズンを戦っていく上でどのような影響があるのか?また、マチェイ監督のフェアプレーについての考え方はどうなのか?)
「興味深い質問ですね。私はフェアプレーの支持者です。ですが、例えばゾーン1の最後のところで相手に簡単にクロスを上げさせないようにするために激しく相手に寄せることも要求しています。アグレッシブにプレーしたからといって、それがイエローカードに直接つながるわけではないと思います。ただ、闘いに行ってイエローカードを出されても、私はそれを受け入れます。文句を言ったり、悪い態度を示したりして出されたイエローカードは受け入れませんが、闘った結果としてのイエローカードは受け入れます」
(イエローカードの枚数は33枚と名古屋の方が多いが、異議や遅延行為でのイエローカードはレッズがここまで3枚、名古屋は2枚となっている。ここは減らせるところではないか?)
「そのようなイエローカードは受け入れがたいものですが、そういったところで選手たちはうまく自分たちを制御できるようになっていると思いますので、今後はあまり出ることはないと思います。そのデータの読みは非常に興味深いものがありますね」
(先日もサヴィオ選手がレフェリーに寄ろうとした際に安居選手が「寄るな」というようなアクションをして、すぐにマリウス ホイブラーテン選手がレフェリーのところに駆け寄った。マチェイ監督が言っているのはまさにそういうところだと思うが?)
「そうですね。ルール改正でキャプテンオンリーということがありますので、キャプテン以外の選手がレフェリーのところに行ったときにイエローカードが出されやすい状況になっていると思います。
ポーランドにいたときは、つまらないイエローカードに対するルールを作っていました。例えば1枚目は1,000ユーロの罰金でした。2枚目を出されたら2,000ユーロ、4,000ユーロ、8,000ユーロと倍々になっていくものでした。それは個人としての1枚目、2枚目、3枚目ということですので、チーム全体で気を付けていました。このチームではそのような問題があまりないと思いましたので、そういった罰金は設けていません」
(横浜FC戦でのファン・サポーターの方の救助に関して、チームとしてのフェアプレーについてどう感じたか?)
「あらゆる側面で浦和レッズとしてフェアプレーに対する高い基準を持つべきだと思います。両チームのメディカルスタッフの素晴らしい反応だったと思います。危険な状況で、両チームのメディカルスタッフが迅速に対応したと思います。素晴らしいことだと思います。サッカーの試合より重要なものもあります」
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】
(ここ最近になって早川隼平選手や根本健太選手といった若い選手に出場機会があり、勝利にも貢献している。その辺りは今のチーム状況と彼らのトレーニングからのアピールなど、どういったところを評価して起用に踏み切ったのか?)
「その両方があります。まずはトレーニングでいいパフォーマンスを見せていたというのが一つの理由です。そもそも、そういう選手たちを起用したいと考えていた中、横浜FC戦では2-0でリードしていて相手が10人になったという状況も相まって、彼らを起用することにしました」
(早川選手はトレーニングではボランチでプレーすることが多く、根本選手はほとんどセンターバックでプレーしていると思うが、横浜FC戦は相手が10人ということがあったにしても左サイドバックで起用した。普段のトレーニングであまりプレーしていないポジションで起用した意図は?)
「戦術的な理由からのそのポジションでの起用になりました。隼平の場合はライン間でプレーする能力のある選手が必要だったので、それが得意な彼を起用しました。隼平自身はボランチとしてもトップ下としても遜色なくプレーできる選手です。根本健太の場合は、投入直前までどのポジションでプレーさせるかということを考えていました。横浜FCのプレースタイル、試合終盤でのプレーの仕方を見て、左サイドバックとして健太を使いました。本人たちともその話をしていましたので、準備ができている状態で入ることができたと思います」
(彼らが公式戦に出たことによって、トレーニング後の会話が具体的になったり、自信を持ってマチェイ監督の要求を聞いたり、あるいはこういうふうにプレーしたいというディスカッションをしやすくなったということはあるのか?)
「出場したことによって新たなエネルギーを得たような気がします。新たなポジティブなエネルギーの注入が彼らの今後にいい影響を与えることを期待していますし、彼らだけではなくベンチの選手とのチーム内の競争を高めていきたいと思っています。例えば、照内利和という若い才能もチームにはいますし、近い将来、彼にもチャンスは訪れるでしょう」
(チームとしていい状況になっていると思うが、4人目のセンターバックがいないことで紅白戦のときに安居海渡選手やユースの選手がプレーしているような難しい状況もあると思う。その状況をどう捉えていて、どう乗り切りたいと思っているのか?)
「センターバックの人数を1人増やすというところで今、動いているところです。
トレーニングには、アカデミーのベストプレーヤーたちが来てくれていて、例えばセンターバックとしては田中義峯が来たりしています。非常に力になってくれていますので、彼がいるときは例えば安居海渡や柴戸 海を本来のポジションで使ったりすることもできます。今までもそういったところで大きな問題はありませんでした」
(名古屋についての直近の印象は?前線には決定力のあるFWがいて、両ウイングバックからクロスで攻めてくると思うが、レッズはクロスからの失点が多い印象もある。ポイントとしてどんなことを考えているのか?)
「おっしゃったとおり、名古屋はクロスが得意なチームで、2トップと和泉(竜司)のいい連係が前線で見られます。そして、名古屋でプレーした前回対戦のときよりも強力なチームになっていると思います。例えば、FWの木村(勇大)などが新たに加入していますし、非常にいいストライカーがそろっています。そして、昨日の試合でも木村は出場しましたが、それこそクロスからの強力なシュートがありました。前線に4人の強力なFWがいます。そのストライカーを我々は抑えなければいけないですが、最近好調なディフェンスがそれをやってくれると思います。
また、自分たちがボールを持ったとき、ここ最近の相手とは違って名古屋はマンツーマンでマークしてきますので、そういったチャレンジも待っています。名古屋のことはリスペクトしますし、彼らのことを考慮しながらプレーしますが、自分たちのやりたいこと、自分たちの習慣づけなどを行いながら、ホームのファン・サポーターの方々の前でさらに発展しているチームをお見せできればと思います」
(Jリーグのデータでは、レッズは高い位置でボールを奪った回数がJ1リーグで最も少ない。マチェイ監督はより高い位置でプレーしたい、高い位置でボールを奪っていきたいという志向を話していたと思うが、現実は全く逆になっている。シーズン後半戦はもっと高い位置でプレーできるチームにしていきたいと思っているのか?今季のメンバーやJリーグの流れを見ると今のように低い位置で守ることがいいと思っているのか?)
「できるだけ相手ゴールに近いところで奪いたいという考えはありますが、ミドルゾーンからの守備がメインになっていると思います。その方が奪ったあとのスペースはより大きく空いているというのもあります。例えば前節を見ても、ゴールキックを含めて相手チームがあまり後ろでつながず、ロングボールを蹴ってきた場合、あまり高い位置で奪うことはできません。ですので、スタッツで数字は見られるものの、それで全貌を見ることはできないと思います」
(基本的には状況に応じてやっていく、数字がどう出るかはそこまで気にしない、という受け取り方でいいのか?)
「スタッツも重要視して数字は見ています。ただ、私は試合の流れ、戦術を見て、その次にスタッツを見るようにしています」
(先ほど編成に近い話があったが、マチェイ監督は何人くらいのチームがちょうどいいと思っているのか?例えば1つのポジションに2人ずつくらいがちょうどいいと思っているのか?それとも複数のポジションができる選手がいれば18人から20人くらいの信頼できる選手で他はユースの選手などで構わないと思っているのか?それともプロのきちんとプレーできる選手が30人くらい欲しいと思っているのか?)
「各ポジションに2人ずつでは十分ではないと思います。例えばボランチを見ますと、試合の流れによって攻撃的なボランチ、守備的なボランチというようにオプションを持っていなければいけないと思います。私は全体の人数というより、先発メンバーと遜色ないプレーを見せてくれる能力のあるベンチプレーヤーが必要だと思っています。例えば、ウイングが交代したときに人が代わったからやり方を変えないといけないということにならないことが重要だと思います。ただ、そのようなチーム作りは時間が掛かりますし、1回の移籍ウインドーでそれが出来上がることはないと思っています」
(マチェイ監督の理想とするセンターFWについてお聞きしたい。今は小森飛絢選手が力を発揮してきているが、少し前は松尾佑介選手がすごくいい時期もあった。FIFAクラブワールドカップのあとは松尾選手をサイドに戻して小森選手を真ん中に置いたが、センターFWに求めていることは?)
「現在のチーム状況を見ますと、小森飛絢が我々のモデルとも言えるストライカーのタイプに近いと思います。J1リーグで成功する能力を持っていると思います。彼のことは前向きに捉えています。彼の動きや相手ゴールに背を向けてボールを受ける動き、あるいは背後に抜ける動き、そしてペナルティーエリア内での本能的な部分、そういったところが優れている選手だと思います。時間を掛けずに他の選手たちと共通理解を持って話せるような状況を彼は作りました。ただ、J1リーグのレベルでは最近プレーし始めたばかりですので、少し時間を掛けないといけない部分もあると思います。試合をプレーするごとに彼は良くなっていくと思います」
(小森選手の本能的な部分というところで、横浜FC戦の2点目の反応について本人は「そういうことをいつも狙っている」という話をしていた。おそらくほとんどのFWがそういうことを意識して、常にこぼれ球を狙うプレーを続けていると思うが、それでも彼の違う部分をトレーニングでのプレーや彼のパーソナリティで感じることはあるのか?)
「まず人間性について、監督としてこういう選手と仕事ができることは非常に幸運だと思います。非常に謙虚で、ハードワークをし、全員と協力しようとしていて、わがままなところがありません。非常に賢い選手だと思います。少し褒めすぎかもしれません。褒めすぎると謙虚さやハードワークのところがなくなってしまう恐れがあるので、それは絶対に続けてほしい、変わってほしくないところです」
(ハードワークや常にこぼれ球を狙っているところはFWの嗅覚のようなものを感じるのか?)
「本能もありますし、ペナルティーエリア内での決定率も非常に高いと思います。ただ、それだけではなく、ゾーン2でも松尾や(マテウス)サヴィオ、(金子)拓郎と非常にいい連係を見せています。彼が動くことによって、この選手たちのスペース、ギャップが生まれています。また、守備でもハイプレスに行ける選手です。横浜FC戦でも45メートルのスプリントでGKのところまで行き、マイボールにすることができました。通常ならば希望が感じられない状況でそういうことができました」
(安部裕葵選手について、先日の公開トレーニングでいい動きができるようになってきたという印象を受けた。ここ何年も公式戦に出場できない状況が続いている中で、マチェイ監督はどう感じているか?)
「裕葵はトレーニングの中で毎週良くなっている姿を見せています。メンバーに絡むタイミングも近づいていると思います。(YBC)ルヴァンカップで川崎(フロンターレ)と対戦しますが、それより前のタイミングで起用できればと考えている選手の一人です。近い将来、裕葵がチームに貢献している姿も見られるかもしれません」
(ピッチに送り込んだときに安部選手にどういうプレーを期待したいか?)
「攻撃面ではいいパス、相手DFに対するチャレンジをたくさん期待しています。ただ、公式戦になるとプレースピードがトレーニングよりも上がりますので、そこは気を付けないといけないところだと思います。それができる状態にはなってきていると思います。出場する場合はトップ下で出る可能性が高いと思いますし、トップ下としての守備も求められますが、それもできると思っています。彼も一生懸命ハードワークしながら、復活に向けて頑張っているところです。我々も焦らず慎重に、短い出場時間から徐々に伸ばしていきたいと思っています」
(レッズはシーズンを通してイエローカードの枚数が18枚とリーグ最少で唯一の10枚台になっている。これは今後のシーズンを戦っていく上でどのような影響があるのか?また、マチェイ監督のフェアプレーについての考え方はどうなのか?)
「興味深い質問ですね。私はフェアプレーの支持者です。ですが、例えばゾーン1の最後のところで相手に簡単にクロスを上げさせないようにするために激しく相手に寄せることも要求しています。アグレッシブにプレーしたからといって、それがイエローカードに直接つながるわけではないと思います。ただ、闘いに行ってイエローカードを出されても、私はそれを受け入れます。文句を言ったり、悪い態度を示したりして出されたイエローカードは受け入れませんが、闘った結果としてのイエローカードは受け入れます」
(イエローカードの枚数は33枚と名古屋の方が多いが、異議や遅延行為でのイエローカードはレッズがここまで3枚、名古屋は2枚となっている。ここは減らせるところではないか?)
「そのようなイエローカードは受け入れがたいものですが、そういったところで選手たちはうまく自分たちを制御できるようになっていると思いますので、今後はあまり出ることはないと思います。そのデータの読みは非常に興味深いものがありますね」
(先日もサヴィオ選手がレフェリーに寄ろうとした際に安居選手が「寄るな」というようなアクションをして、すぐにマリウス ホイブラーテン選手がレフェリーのところに駆け寄った。マチェイ監督が言っているのはまさにそういうところだと思うが?)
「そうですね。ルール改正でキャプテンオンリーということがありますので、キャプテン以外の選手がレフェリーのところに行ったときにイエローカードが出されやすい状況になっていると思います。
ポーランドにいたときは、つまらないイエローカードに対するルールを作っていました。例えば1枚目は1,000ユーロの罰金でした。2枚目を出されたら2,000ユーロ、4,000ユーロ、8,000ユーロと倍々になっていくものでした。それは個人としての1枚目、2枚目、3枚目ということですので、チーム全体で気を付けていました。このチームではそのような問題があまりないと思いましたので、そういった罰金は設けていません」
(横浜FC戦でのファン・サポーターの方の救助に関して、チームとしてのフェアプレーについてどう感じたか?)
「あらゆる側面で浦和レッズとしてフェアプレーに対する高い基準を持つべきだと思います。両チームのメディカルスタッフの素晴らしい反応だったと思います。危険な状況で、両チームのメディカルスタッフが迅速に対応したと思います。素晴らしいことだと思います。サッカーの試合より重要なものもあります」
【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】