2022年に開幕し、今季で4年目を迎えたJDリーグ。「ソフトボールで社会に笑顔を」をミッションに掲げ、全国各地で熱戦を繰り広げている。
その中で、埼玉県戸田市を拠点とする戸田中央メディックス埼玉は、地域に根差したチームとして知られ、日本代表監督経験のある福田五志氏が指揮を執る。
今回は、埼玉出身で4年目を迎えたキャプテン・今田まな選手と、東京五輪金メダリストで今季移籍1年目のエース・後藤希友選手に、プレーオフ進出を決めたチームの現在地と優勝に向けた意気込みを聞いた。
4年目でキャプテンに就任
ーー今田選手は経験を積んで4年目でキャプテンに就任されましたが、きっかけはありましたか?
事前の知らせはなく、年明けに全体ミーティングの場で「今年のキャプテンは今田にする」と言われて、びっくりしました。

今田 選手
ーーキャプテンになってから新たに意識したことはありますか?
自分はプレーでも言葉でも前に立って引っ張るタイプではないと思っていますし、それが得意な選手がチームにはいます。そこは任せつつ、自分は姿勢で見せるというか、プレーだけでなく私生活や練習への取り組み方でしっかりと背中を見せることで、下の選手にも感じてもらえるよう意識しています。どんなことも自分から動くことを大事にしてきました。

今田 選手

ーーその中でご自身の今シーズンのパフォーマンスはどう見ていますか?
キャプテンを務めながらのシーズンだったので、最初は自分のプレーに不安もありましたが、現時点では過去3年より成績を残せていて、想像以上に自分らしいプレーができていると思います。昨年後半は出場機会が限られ、守備面が課題でしたが、オフにしっかり練習して少しずつ安定してきたと感じます。

今田 選手
ーー後藤選手は今シーズン、戸田メディックスで1年目になりますが、ここまでのチームの戦いぶりはいかがですか?
もともと攻撃力は申し分ないチームだと思っていました。昨年も東地区でトップクラスの得点力がありましたが、投手力や守備面では課題もありました。トヨタレッドテリアーズが守備力の高いチームだったこともあり、重要な局面での守備は今のチームとしての課題に感じています。ただ、防御率でリーグトップの増田侑希選手がいてくれることで投手陣の安心感につながっています。試合を重ねるごとにチームが落ち着いてきたと感じます。

後藤 選手
ーーご自身の今シーズンの投球やパフォーマンス面はいかがですか?
すごく良いとは言えませんが、東地区で初めて対戦する打者も多い中、うまく対応できていると思います。今年だけで終わらせず、来年につながる経験を積めていると感じます。

後藤 選手

ーー今シーズン、チームとして成績が出ていますが、今田選手はキャプテンとしてどう感じていますか?
投手では後藤選手と増田選手がしっかり抑えながら、野手が得点できているのが強みです。昨年は抑えても点が取れなかったり、逆に点を取っても打たれたりすることがありましたが、今年はそうした試合が少なくなっています。投手が抑え、野手が得点する──その積み重ねが今の結果につながっていると思います。

今田 選手
埼玉で感じるファンの熱気
ーー今シーズンのこれまでを過ごしてみて、チームの鍵を握っている選手はいますか?
強打者が揃っていますが、一番打者の中川唯選手が特に大きな存在です。先頭打者として出塁したり、本塁打を打ったりして試合の流れを作ってくれます。彼女の活躍がチームを勢いづけています。

今田 選手
ーー野手陣の今季の働きはいかがですか?
私が加入して4年目になりますが、下の世代の技術が上がり、ミスも減ってきています。勝つチームに成長してきたからこそ、小さなミスが勝敗に関わってくることも新たに感じています。移籍選手も多いですが、チームとしてのまとまりが強くなっています。今までで一番「日本一」に近い意識を持って練習できていると感じます。

今田 選手
ーー後藤選手は埼玉に来てみてファンの存在をどう感じていますか?
初めて関東でプレーしましたが、埼玉の方々の温かさを実感した1年目です。1人でも多くの方に「戸田を応援したい」と思ってもらえるようなプレーをしたいです。地域の皆さんの支えがあってこそ試合が開催できているので、もっと盛り上げていきたいと思います。

後藤 選手
ーー ファンから直接声をかけられることはありますか?
会場で声をかけてくださる方もいますし、SNSを通じて「埼玉に来てくれてありがとう」と言っていただくこともあります。埼玉に来て本当に良かったと思います

後藤 選手

ーー今田選手は地元・埼玉でのファンの存在についてどう思いますか?
朝霞ラウンドでは来場者が特に多く、地域の皆さんの応援を強く感じます。青いチームカラーのグッズを身につけて応援してくださる方も多く、本当に力になります。

今田 選手
ーーファンとの交流の機会はありますか?
地元大会の試合後にサイン会を行い、直接応援の声をいただける機会があります。

今田 選手
初のプレーオフ制覇をかけた戦いへ
ーーチームの成績を見ると2022年から上がってきて順調な印象を受けますが、入団当初と比べて変化はありましたか?
移籍してきた選手の中には、日本一や厳しい戦いを経験してきた選手も多く、自分の1年目と比べると、「頂戦!〜ONE TEAM 全員躍動〜」というスローガンのもと、チーム一丸となって戦えるようになりました。1年目は個々の力で戦っていましたが、今はチーム全体の強さを築けていて、それが結果につながっていると感じます。

今田 選手

ーー後藤選手は地区優勝を争う終盤の戦いやプレーオフも経験されていますが、鍵になることは何だと思いますか?
プレーオフに進出しても頂点に立つのは本当に難しいです。1位通過でダイヤモンドシリーズに直接進めるかどうかが非常に重要。残りの1戦1戦を大切に、全員が「勝ちの重み」を理解して戦うことが大事だと思います。緊張する場面もあると思いますが、窮地でどれだけ力を発揮できるかが鍵です。経験豊富な選手が多いので、普段通りのプレーができれば自然と結果はついてくると思います。

後藤 選手
ーーシーズン終盤に向けて今田選手はどういうプレーを見せて、チームとしてどう戦っていきたいですか?
一塁を守っているので、厳しい打球や際どいプレーにも確実に対応し、貢献したいです。仲間が安心して送球できる一塁手でありたいと思います。まずはリーグ戦の残り試合を全力で勝ちきり、その先のプレーオフで勝ちきる力をつけたいです。

今田 選手
ーー後藤選手はどうでしょうか?
残り試合を終えるとトーナメントになるので、1回負ければ終わりという状況です。1戦の重みをどう感じながら戦い抜けるかが大事。もちろん勝たなければいけませんが、「勝って当たり前」ではありません。私は「勝たなければいけない」よりも「負けてはいけない」と考える方が、うまくいくと思っています。

後藤 選手
ーーファンの方へメッセージをお願いします。
シーズン初めからたくさん応援してもらっているので、結果で恩返ししたいです。プレーを通して何かを感じてもらえるように頑張ります。

今田 選手
残り試合を戦い抜き、「負けないチーム」を作ることが目標です。朝霞ラウンドでは多くの方に足を運んでいただきたいです。ダイヤモンドシリーズ進出、そして優勝を目指して頑張ります。

後藤 選手

おわりに
今シーズンのJDリーグ制覇に向けて好調を維持し、チームを牽引する今田選手と後藤選手。負けられない戦いに挑む戸田中央メディックス埼玉を、ぜひ会場で応援してください!
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ぜひ会場に足を運んでください。
