ラグビー・リーグワンは2025-26シーズンに5年目を迎えた。地域に根ざしながら、世界を視野に進化を続けるこのリーグで、各地のクラブが熱戦を繰り広げている。
埼玉県狭山市を拠点とする狭山セコムラガッツは、昨季あと一歩届かなかったディビジョン2昇格を目指し、今シーズンも熱い戦いを繰り広げている注目のチーム。
今回は、チームを牽引するキャプテン・飯田光紀選手と、埼玉県さいたま市出身のプロップ・金子元紀選手にインタビュー。異なるキャリアを歩んできた二人に、ラグビーとの出会いや競技人生で感じてきた魅力、スタジアムでの楽しみ方などを語ってもらった。
それぞれの想いを胸にラグビーの道へ
ーーお二人がラグビーを始められたきっかけや、その経緯について教えていただけますか?まずは飯田選手からお聞かせください。
親友に中学2年のとき誘われたのがきっかけです。当時、夏と冬限定で他の部活から部員を集めて結成される“季節部”という部活があって。そのラグビー部に誘われて参加したのが始まりでした。
飯田選手
ーー飯田選手はサッカーのご経験もお持ちとのことですが、サッカーはどのようなタイミングでプレーされていたのでしょうか?
サッカーは小学2年から中学2年までやっていて、ラグビーと並行していた時期もあります。続けていくうちにラグビーの方が楽しく感じるようになって、ラグビー1本になりました。ラグビーはコンタクトスポーツで、体をぶつけ合うのが楽しかったです。
飯田選手
ーー金子選手がラグビーを始められたきっかけについてもお聞かせいただけますか?
僕は高校生から始めました。2015年のラグビーワールドカップを観て感動したのがきっかけです。中学までは球技をやっていたんですが、体が大きかったので、ラグビーなら体格を活かせると思ったんです。
金子選手
ーーラグビー人生の中で、特に印象に残っている出来事について教えてください。飯田選手からお願いします。
一番きつかったのは、山梨県の日川高校時代に経験した夏合宿です。「ランパス」という3〜4人でボールを回しながら走る練習を、朝6時から9時まで1週間続けました。その経験が一番印象に残っていますし、3年間やり切ったことが、今の粘り強さにつながっていると思います。
飯田選手
ーー金子選手も、ラグビーを続ける中で大変だったご経験があれば教えていただけますか?
立正大学時代、2年のときにケガをして、復帰のためのメニューをこなしていたんですが、復帰直前の面談で監督から「まだ甘い」と言われて、2カ月ほど復帰ができなかった時期がありました。ケガ自体は大したことなかったんですが、復帰できない時間がつらくて。心が折れそうになりました。
金子選手
ーー続けていてよかったと感じた出来事についても、ぜひお聞かせください。
大学3年のとき、リーグ戦の入れ替え戦で2部から1部に昇格できた試合がとてもうれしかったです。1部のチームと同じ舞台で戦える実感がありましたし、注目度も大きく変わって、「1部に上がれたんだ!」と実感できた瞬間でした。
金子選手
ーー飯田選手は、そのように感じた経験はありましたか?
上の舞台に行くほど観客も多くなってきますし、僕は“見られれば見られるほど楽しくなる”タイプなので、プレーの質も自然と上がると感じています。
飯田選手
会場で感じる“音”と“生の迫力”
ーーお二人がプレーを続けてきた中で、ラグビーのどんな部分に魅力を感じていらっしゃいますか?飯田選手はいかがでしょうか?
体を張ったりぶつけ合ったりするところに魅力を感じました。「ONE FOR ALL, ALL FOR ONE」という言葉にあるように、助け合いの精神があるスポーツで、チームとして戦う実感が好きです。仲間のために体をぶつけ合えるところが、続けてこられた理由だと思います。
飯田選手
ーー金子選手はどのような点にラグビーの魅力を感じていますか?
ポジションごとに役割が明確に分かれていて、それが自分にも合っていると感じています。僕は手先が器用ではなく、長距離走も得意ではないですが、体重を活かしたプレーやスクラム、セットプレーの場面で自分の存在意義を感じられるのが魅力です。
金子選手
ーーリーグワンで初めてラグビーをご覧になる方に向けて、「ここを観ると楽しめる!」というポイントを教えてください。飯田選手からお願いします。
最初はルールが多くて難しく感じるかもしれませんが、まずは「音」に注目してほしいです。コンタクトの瞬間の音は本当に迫力があります。そこに注目するだけでも楽しんでいただけると思います。
飯田選手
ーーちなみに、知人の方などが観戦された際、印象的だった感想はありましたか?
「仕事とラグビーの時は、本当に表情が違うね」とよく言われます。ラグビーをしているときの顔つきは全然違うので、知り合いにはそのギャップも楽しんでもらえたらと思います。
飯田選手
ーー金子選手は、初めて観る方にどのような魅力を伝えたいと思いますか?
やはり生の迫力です。選手の体格もそうですし、ボールが左右に大きく動いたり、ジャンプして奪い合ったりと、動きにダイナミックさがあります。そうした視覚的なインパクトは、ラグビーの分かりやすい魅力だと思います。
金子選手
ーーご友人や職場の方などから、ラグビーについての感想をいただくことはありますか?
試合の感想ではないんですが、「第一印象がとにかく大きい!」とよく言われます(笑)。やはり、実際に間近で見ると、迫力を感じていただけるのだと思います。
金子選手
クラブから届いた熱心なラブコール
ーー次に、狭山セコムラガッツというチームについて詳しくお伺いしたいです。飯田選手がこのチームに入団されたきっかけを教えていただけますか?
日本大学でプレーしていて、社会人になってもラグビーを続けたいと思っていたんです。そのときに声をかけていただいたのがセコムラガッツで、それが入団のきっかけになりました。他のチームのテストも受けていたのですが、良い結果が出ませんでした。そんな中で声をかけてくれたのがセコムラガッツで、本当にありがたかったです。
飯田選手
ーー金子選手がセコムラガッツを知ったきっかけや、入団までの経緯についても教えていただけますか?
僕も大学4年のときにトライアウトを受けて、それで入団が決まりました。他にもいくつかのチームの練習会に参加する予定があったんですが、コロナの影響で実現しませんでした。そんな中、唯一受け入れてくれたのがセコムラガッツでした。
金子選手
ーー入団時、チームの方から印象的な言葉などはありましたか?
当時のチーム統括の山賀敦之さんから、とても熱意のあるアプローチをいただきました。電話もいただきましたし、LINEでもラブレターのような熱いメッセージを送ってくださって(笑)。「こんなに求めてもらえるんだ」と思えて、すごくうれしかったです。
金子選手
ーー飯田選手も、入団時に熱烈なラブコールがあったのでしょうか?
ありました(笑)。山賀さんからLINEが届いていたのですが、僕は最初“塩対応”してしまって。LINEが苦手で、「ありがとうございます」とか定型文ばかり返していたんです。入団後に「塩対応すぎるよ」と言われました(笑)。
飯田選手
ーー今シーズンのチームスローガンが「STAY HUNGRY」に変更されたとのことですが、このスローガンに込めた想いや、それをどのようにプレーに活かしているか教えてください。飯田選手からお願いします。
昨シーズンはディビジョン3で優勝を逃し、入れ替え戦には進めたものの、勝ちきれませんでした。満足できていないからこそ、「今シーズンこそは、もっと貪欲にやらなければ!」という想いで、このスローガンを掲げました。ディビジョン3優勝、そして入れ替え戦にも勝って、ディビジョン2昇格を目指しています。このスローガンを、プレーで体現していけたらと思っています。
飯田選手
ーー金子選手も、この「STAY HUNGRY」というスローガンを受けて、どのような意識でプレーされていますか?
飯田選手が言ったように、練習や試合前の円陣でも「STAY HUNGRY」という言葉がよく飛び交っています。その言葉がエネルギーになっていますし、チーム全体に前向きな雰囲気が広がっているのを感じます。「とにかく前へ進もう」というムードがあるのは、とてもいいことだと思います。
金子選手
この続きの後編は近日公開予定です!狭山セコムラガッツの特徴やチームメイト、ファンへの想いなどを語っていただきました。