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【ライプツィヒキャンプレポート】2人の先輩が証明した数字の大切さ。日髙元はチームを勝たせるために二桁得点を目指す

7月6日、ライプツィヒキャンプは残り2日となった。

前日午後と当日午前の練習が休みとなったため、約24時間のオフを挟んでの練習はミーティングからスタート。定刻の15時に集合した選手たちに、ナルシス・ペラッチ・ナダル監督はこう問いかけた。

「扉を開けて部屋に入った瞬間から、どれだけ気持ちを切り替えられるか、スイッチを入れられるかだよ。疲れたとか眠いとかいうマイナスの感情を捨てて、どれくらい集中して気持ちを高められるか。あと2回の練習と練習試合を1試合消化して、最高の状態で日本に帰ろう!



この日のミーティングの議題は、ロープレスにおける「守備の原則」について。ペナルティボックスを守る最良の方法について、3つのポイントを選手たちと共有した。

その後、室内トレーニングを挟んで再びミーティングを行ない、グラウンドでの練習は1620分から始まった。笠原昂史、トム・グローバー、志村滉、若林学歩のGKグループ4人は、誰一人欠けることなくすでに充実したトレーニングを始めている。

川原元樹ヘッドオブゴールキンピングの「ゲームだと思って!」の声を聞き、何度もセービングを繰り返している。そのせいで、4人ともトレーニングウエアには芝生の緑がすり込まれている。



フィールドプレーヤーは、パス交換、ヘディング、体を寄せ合ってのボールキープ、スピードに乗った走り方の練習などを行ない、その後は2人のフリーマンを置く55を実施。ボールホルダーへプレスをかける際は、できるだけ足を上げずにボールを奪いにいくなど、細部を確認しながら練習を続けた。

この日のミーティングでも確認した、自陣の低い位置での守り方に移る前には、80%の力で駆け抜けるスプリントを6本。オフ明けの練習にも厳しさがある。

選手たちは2グループに分かれ、片方はシュートブロックを鍛え、もう片方はGKも含む11人全員が連動するロープレスを反復した。前者では足の運び方を確認し、後者ではサイドで同数を作ってクロスを上げさせない守備戦術を追求していた。



ロープレス組の最後は、守備側の人数を2人減らし、数的不利な状況下でいかにゴールを守り切るか。いわば実戦を想定した「凌ぎ方」も身につけようとしていた。

高卒1年目の日髙元は、このキャンプを通して左ウイングでプレーしている。肉体的な疲労に関しては「結構キテます」と苦笑いを浮かべたものの、守備の部分は「これまでのトップとウイングで、そこまで変わるわけではありません。攻撃の部分は立ち位置が変わって少し難しさもありますけど、新しいことにチャレンジできる楽しみもあります」と、頼もしい。

新監督の下、左ウイングのポジションに求められる攻守の役割は頭に入っている。

4-3-3の布陣だとサイドが起点になるケースが多いので、ドリブル突破してからのクロスとか、中央にカットインしてからゴールに絡むプレーを求められています。自分はスピードがあるので、縦に仕掛けることも中央に切れ込むこともできる。そこで結果を残せればいい。自分で得点を決めることはもちろん、最前線に点の取れる選手がいるので、アシストでもいい。(明治安田J2J3)百年構想リーグで得点王を獲った()柊椰くんのパフォーマンスが最高の手本だと思うので、そこは意識しています」



守備に関しても、ミーティングを通して共通認識が浸透している。

FWがファーストディフェンダーになって、後ろもちゃんとついてくる。選手全員がつながりながら動くことで相手のボールを奪い切って、ゴールで完結するのが一番の理想だと思います」と日髙が語る戦術を、誰もが胸に留めている。

新シーズンを前に、前線にはカルリーニョス・ジュニオという強力なライバルが加入した。とはいえ、その実力を認めながらも、後塵を拝するつもりはない。



「自分は前線から積極的にプレスを掛けるなど、チームが勝つために献身的にプレーできます。攻撃ではスプリントの回数や縦へ抜け出す動きなど、自分の長所を積極的に出して勝負したい。もちろん、負けるつもりはありません。結果がすべてだと思うので、誰よりも点を取るとか、誰よりもアシストするとか、数字を残したいです」

攻撃的な選手の場合は特に、数字が評価につながること、そして選手としての価値を高めることを、身を持って感じている。百年構想リーグで揃って10得点を決めた2人――泉柊椰はオールスターに選ばれ、山本桜大はドイツ移籍を実現――は、日髙にとって一足先に進むプレーヤーだ。

「結果を残せば世界が広がることを、身近な先輩が示してくれました。ピッチに出たら年齢は関係ないし、自分にもチャンスはある。まずはJリーグで数字を残して、ドイツや世界へと羽ばたければと思います」



日髙は、百年構想リーグ第16節・北海道コンサドーレ札幌戦で決めたJリーグ初得点を第一歩として、それに満足することなく、自身の「これから」を見据えている。

「目標は二桁得点です。(百年構想リーグで)点を取り切れなかったのが自分の現状だと思うので、その事実をしっかりと受け止めて、課題を感じながら練習に取り組みたい。まだ18歳ですが、遠慮なくガンガンいって、チームを勝たせる選手になりたいです」

20261月、鳴り物入りで加入した第104回全国高等学校サッカー選手権大会の得点王は、百年構想リーグで浮き彫りになった課題と向き合い、注目の新シーズンで自分の本当の価値を証明しようとしている。