「アメリカンフットボール」と聞いて、どんなスポーツを思い浮かべますか?
激しいぶつかり合い、複雑なルール、なんとなく難しそう…。そんなイメージを持つ人も少なくないかもしれません。しかし、一度その魅力を知れば、試合を見る楽しさは何倍にも広がります!
実はアメフトは、力だけでなく緻密な戦略や仲間との信頼関係が勝敗を左右する“頭脳戦”のスポーツでもあります。
今回は、埼玉県を拠点に活動する「SAITAMA BULLSフットボールクラブ」を直撃取材! 初めて観る人でも楽しめる競技の魅力や、観戦のポイントに迫りました。
これだけは押さえたい!アメフト初観戦のポイント3選
実は、試合を楽しむために覚えるポイントは意外とシンプル。『4回で10ヤード進む』という基本ルールや、攻撃と守備がぶつかる駆け引き、そして選手それぞれが個性を生かして活躍する姿を知れば、観戦はもっと面白くなります。まずは、この3つのポイントからアメフトの魅力を覗いてみましょう!
①4回の攻撃で10ヤード前進を目指す!
オフェンス(攻撃)側には4回の攻撃権が与えられ、その間に10ヤード(約9.14メートル)以上前進することを目指します。10ヤードの前進が成功すると新たに4回の攻撃権が与えられます。これを「ファーストダウンの獲得」と呼びます。
この攻撃を繰り返しながら相手のエンドゾーン(相手陣地の最奥にある得点エリア)を目指し、得点を狙います。4回で10ヤードに届かなければ、相手に攻撃権が移ります。
②“攻撃11人”対“守備11人”の攻防
アメフトは攻撃専門の11人と守備専門の11人が戦うのが一般的で、攻守が交代すると、基本的に選手も総入れ替えとなります。実は、1チームには60人以上の選手が所属していることも珍しくありません。それぞれの役割に特化した選手たちが次々とフィールドに登場し、自分の持ち味を発揮します。
攻撃では、味方にパスを通したり、ボールを渡したりする“司令塔”のクォーターバック(QB)や、主にボールを持って走るランニングバック(RB)などが活躍。一方の守備では、最前列で相手の攻撃を食い止めるディフェンスライン(DL)や、主にパスを防ぐ“最後の砦”のディフェンスバック(DB)などが重要な役割を担います。
攻撃と守備、それぞれのスペシャリストたちによる駆け引きやぶつかり合いも、アメフト観戦の大きな見どころです。
③アメフトは「誰でも活躍できるスポーツ」
大柄な選手が多いイメージがあるアメフトですが、体格やスピードなど、それぞれの持ち味を生かせるのも大きな特徴です。
アメフトには20以上のポジションがあり、求められる能力もさまざま。そのため、足の速さや体の大きさ、瞬発力、判断力など、自分の強みを生かせる役割が見つかります。
中井愛寿希(あすき)選手は、アメフトを「誰でも活躍できるスポーツ」と表現します。
「足が速い、体が大きい、背が高い。それだけでも、何かしら活躍できるポジションがあるんです。」
鈴木伸佳監督によると、他競技の選手をSAITAMA BULLSに勧誘することもあるそうです。実際に、バスケットボールやバレーボール、野球などで培った能力を武器に、アメフトの舞台で活躍する選手も少なくありません。
「特別な体格や経験がなければ活躍できない」というイメージとは異なり、自分らしい強みを生かせる。それこそが、アメフトの大きな魅力の一つなのです。
埼玉県唯一のX1リーグ参戦チーム
1981年創設のSAITAMA BULLSフットボールクラブは、埼玉県朝霞市を拠点に活動しています。現在は社会人アメリカンフットボールのX1リーグで戦っており、所属選手はそれぞれ仕事を持ちながら、土日に練習や試合を行っています。
選手たちが主体となって練習メニューを考え、チーム運営にも携わっているのが特徴。今季はリーグ戦での「5勝」を目標に掲げています。
練習では、若手から中堅、ベテランまでが積極的にコミュニケーションを取りながら互いの技術を高め合う姿が見られました。鈴木監督も“競技の面白さを伝えること”を大切にしており、埼玉県内での普及に力を注いでいます。現在、試合は主に東京や神奈川で開催されていますが、将来的な埼玉県内での公式戦開催にも強い意欲を示しています。
攻守のキーマンたちからメッセージ!
今後の活躍が期待されるオフェンス3選手、ディフェンス2選手にご自身の注目プレーと今後に向けたメッセージをいただきました!
オフェンス(攻撃)
(QB/クォーターバック)
今はパスに力を入れています。短いものから長いものまで、いろいろなパスを通せるように工夫しています。面白いプレーをしたいと思っているので、そこを見てほしいです。
どんな状況でも、劣勢でも諦めず、最後までフットボールをやり切ります。アメフトの魅力を埼玉県や朝霞市にどんどん伝えていきたいと思います!
中井愛寿希選手
(RB/ランニングバック)
僕は体重が90kgあるんですけど、90kgある選手の中では足が速い。QBから渡されたボールを持って、ランプレーでヤードを稼ぐのが仕事です。ほかにもパスプロテクションというブロックや、ボールキャッチにも注目していただきたいです。
生活のほとんどをアメフトに捧げています。生活のすべてを捧げた、この体と脚力を前面に出すので、そこを見てほしいと思います。
井上耀介選手
(WR/ワイドレシーバー)
今年のチームではロングパスを結構取れると思います。1プレーで20ヤード、30ヤード進むような、大きなプレーを期待していただきたいです。
埼玉のアメフトを引っ張っていかなければいけないと、常に感じています。一発ビッグゲイン、大きなロングパスを取りますので、是非応援しに来てください!
野島健司選手
ディフェンス(守備)
(DL/ディフェンスライン)
注目のプレーはQBサックですね。DLやLB(ラインバッカー)の選手が、パスを投げる前の相手のQBにタックルするプレーで、ビッグプレーになりやすいので面白いです。
チームの流れを変えるようなプレーができるように頑張るので、そこを見てもらえたらうれしいです!
※QBサック:パスを投げようとする相手の司令塔・QBを、攻撃開始地点より後ろでタックルして倒すプレー。
糸井丈選手
(DB/ディフェンスバック)
一番見ていただきたいのは、インターセプトです。相手のパスをインターセプトしたり、相手がランで大きく前進してきたときに、最後にタックルをしたりします。
DBとして、相手のオフェンスの流れを断ち切るプレーをしようと思っています。是非会場に足を運んでいただければと思います。
※インターセプト:守備側の選手が相手のパスをキャッチし、攻撃権を奪うプレー。
小林琉一選手
気になったら会場へ!生の迫力を体感しよう
SAITAMA BULLSは、8月に開幕したX1リーグで全7試合のリーグ戦を戦います。EAST/CENTRALの1位になると、12月19日のX1チャンピオンシップに出場できます。今後は10月24日にClub TRIAX調布、11月8日にPentaOceanパイレーツと、いずれも富士通スタジアム川崎で対戦します。
小林琉一選手は「チアが盛り上げてくれる場面や、僕らのいるサイドラインが大きく盛り上がっているときは、チームに勢いがついているときだと思います。そこで、一緒に盛り上がっていただけたら」と呼びかけます。選手がぶつかり合う音や迫力、生でこそ味わえる臨場感を、是非会場で体感してください!
ルールのポイント早見表をチェック
ここまで読んで、「実際に試合を見てみたい!」と思った方もいるのではないでしょうか。
アメフトはルールやポジションを少し知るだけで、観戦の面白さがぐっと広がります。
まずは、初観戦の前に押さえておきたい10のポイントをチェック!
これを見れば、次の試合がもっと楽しみになるはずです。
SAITAMA BULLSの選手たちに教わったアメフトの魅力、いかがでしたか?
見どころをぎゅっとまとめた「10のポイント」も片手に、試合会場でアメフトの面白さを体感してください!
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