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(前編)ラグビータウンでの出会いと歩む道のり|アルカス熊谷 松井渓南選手×岡部ひかり選手 独占インタビュー

(前編)ラグビータウンでの出会いと歩む道のり|アルカス熊谷 松井渓南選手×岡部ひかり選手 独占インタビュー

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ラグビーワールドカップ開催地、埼玉パナソニックワイルドナイツの本拠地として有名なラグビータウン熊谷には、女子ラグビーチーム「アルカス熊谷」があるのをご存じだろうか。

 

アルカス熊谷は2014年に立正大学の熊谷キャンパスを拠点に設立。女子7人制ラグビーの国内最高峰大会「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ」で総合優勝3回の実績を誇り、日本代表選手も輩出するなど、ラグビータウンの熊谷で実績を築いてきた。

男子と同じく女子15人制ラグビーもあり、アルカス熊谷は15人制・7人制ともに日本一を目指して活動している。

 

今回は、6月21日から熊谷で開幕する同大会を前に、共同キャプテンの松井渓南選手とバイスキャプテンの岡部ひかり選手にインタビューを実施し、アルカス熊谷との出会いやチームの特徴、互いの印象などを語ってもらった。

※写真右から松井渓南選手、岡部ひかり選手

 

女子7人制ラグビーのルールと見どころ

  • 女子15人制ラグビーや男子ラグビーと同じルール・コートの広さで試合を行う。
  • 試合時間は前半7分、ハーフタイム2分、後半7分の計16分。
  • コートを縦横無尽に駆け回って相手を振り切るスピード感が見どころ。

 

 

立正大学ラグビー部から2014年に誕生

ーーおふたりのラグビーとの出会いを教えていただけますか?

 

松井:私は地元が熊谷市で実家は接骨院をやっているんですけど、立正大学のラグビー部の治療もしていたんです。近所のひとつ上の女の子がラグビーをしていて、その子のお父さんに誘われて始めました。

岡部:私は父と兄がやっていて、その練習見学も兼ねて見に行った時に誘われて、小学生から始めて今に至ります。

ーー熊谷市はラグビーの街として知られていますが、若い世代の方がラグビーをやるという流れができているのでしょうか?

 

松井:熊谷市の中学校にはラグビー部が多く、部員数も多いので、ラグビーをしている人が多い印象があります。

 

岡部:私は熊谷出身ではないんですが、会う人会う人がラグビーに関わっていて、私の地元(群馬県)よりラグビーが盛んだと感じています。

 

ーーアルカス熊谷というクラブに出会われたのはどのタイミングでしたか?

 

松井:創設された年なので私は2014年になります。もともと立正大学の男子の中に混ざってやっていて、女子を立ち上げようとできたのがアルカス熊谷です。アカデミーが立ち上がったので、アルカスでラグビーを始めることになりました。

 

岡部:私は立正大学に入学したんですが、その理由はアルカスがあったから。その当時のアルカス熊谷は国内の中でトップを争うクラブで、私自身は成長したいと思ってアルカスにも入りました。

 

社会人生活を送りながらのラグビー活動

ーー松井選手は熊谷市役所勤められていますが、どのような業務を担当していますか?

 

松井:スポーツタウン推進課に所属させてもらっていて、仕事内容は駅にあるサイネージに入れる画像を作成して流しています。あとは「スクマム」というキャラクターが熊谷市にはあるんですが、各大会ごとに着せ替えをしてSNSで発信をしたり。そういう活動をしています。

 

ーー岡部選手はどのような業務に携わっていますか?

 

岡部:私は東日本メディコムという、メディコムの医科システム、調剤システムを取扱う販売代理店として開業・開局をサポートしたり、弊社独自に調剤システムのアプリケーション開発・販売、データベースの提供を行っている会社の総務部で働かさせていただいていて、社員さんの給与やアルコールチェックなど総務的な業務に携わっています。

 

ーー社会人生活をこなしながら練習はどのようなルーティンでやっていますか?

 

松井:基本的に社会人の選手は火曜日から金曜日の9時から12時まで仕事なんですが、私は14時までやっています。仕事をして15時半くらいから練習場のジムでウェイトトレーニングが始まって、少し休憩してからグラウンドで練習をするという感じです。チームは月曜日と木曜日がオフになっています。

 

岡部:私も松井選手と同じルーティーンで過ごしています。

ーーアルカス熊谷には幅広い年齢層の選手がいると思いますが、チームの特徴を教えてください。

 

松井:アカデミーからユース、トップと分かれていて、それぞれのカテゴリーに選手が所属しています。他のチームは社会人で働きながらラグビーをしている選手がほとんどの中で、アルカスは大学生も社会人と年齢関係なく、一緒にラグビーをしているのが特徴だと思います。

 

あとはタグラグビー事業として、熊谷市内の小中学校に教えに行ったりもしていて、地域貢献に力を入れているのも特徴だと思います。

 

ーー岡部選手はアルカスに入ってみて、このチームに抱いた印象はありますか?

 

岡部:入った当時はレベルの高い選手が多いと思っていました。6年間このチームでやらせてもらって、今は社会人としての難しさはありながらも、学生との関わりなど考える面で成長させてもらっていると感じます。

 

ーー松井選手はキャプテンを務められていますが、練習の雰囲気などを見てどういうチームだと感じていますか?

 

松井:今は「一人ひとりがリーダーシップを持ちながらやっていこう!」ということを意識していて、年齢層は幅広いんですけど、チームでの発言は自発的にやっている。一人ひとりが成長するために自分で思ったことを発信できるチームかなと思います。

 

ーー岡部選手は練習の雰囲気についてどう思いますか?

 

岡部:もちろん練習はきついときはあるんですけど、そういう時こそお互いに鼓舞しあいながらやっていけるチームかなと思っています。

 

お互いが抱いている、選手としての印象は?

ーー松井選手、岡部選手はそれぞれ自身をどういう選手だと思っていますか?

 

松井:私は長いパスと、フットワークを活かして1対1で勝負して味方にボールを繋げるところを武器としてやっています。学生時代からこのスタイルでやってきています。

岡部:私はみんなのメンタル面をサポートできるところが強みです。怪我をしてリハビリを長くしていてリハビリメンバーの気持ちが分かるので、仲間をサポートしていける選手だと思います。

 

ーー岡部選手から見て松井選手はどのような選手に映っていますか?

 

岡部:最近はセブンズの日本代表でも試合に出場して実績も残している。そこで得た経験をアルカスに持ってきてくれるので、頼りになるキャプテンだと思います。

 

ーー松井選手から見た岡部選手はどう映っていますか?

 

松井:私はポジションがバックスで岡部選手はフォワードなんですが、プレーの始まりはフォワードから始まります。相手にタックルされてもすぐに倒れないプレーが印象的で、心強い存在です。

 

ーーグラウンドを離れたら岡部選手はどんな存在ですか?

 

松井:1つ下なんですけどずっと仲が良くて、ラグビーの話もするし、私生活の話もする。とても仲良しです(笑)

 

ーー岡部選手から見た松井選手のグラウンド外の様子はいかがですか?

 

岡部:グラウンドを離れたら同い年みたいな感じ。松井選手がフレンドリーに接しやすく対応してくださるので、楽しくやらせてもらっています(笑)

ーー後輩の選手がどんどん出てくる立場だとも思うんですが、チームでのコミュニケーションの面について特徴はいかがですか?

 

松井:みんな友達みたいなチームなんですけど、学生からも年齢関係なく気さくに話しかけてくれる印象で、その点に関して私たちはすごく接しやすい。ラグビー中もコミュニケーションが取れるのは良いところだと思っています。

 

 

この続きの後編は近日公開予定です!リーグ戦への意気込みや7人制ラグビーの魅力などを語っていただきました!