ファン・サポーターのみなさまへ
2025/26シーズンの振り返りと来シーズンに向けて
1.今シーズンへの御礼
いつも三菱重工浦和レッズレディースをサポートいただき、誠にありがとうございます。
2025/26シーズンを終えるにあたり、ホームに、アウェイに、そして画面の前で、最後まで力強くチームを後押しし続けてくださったすべてのみなさまに、心より感謝を申し上げます。
今シーズンはクラブにとって、あらためて足元を見つめ直し、タイトルを目指すとともに、継続して向上していける土台を積み上げていく1年でした。
目指したタイトルには届かず、なによりアジアへの挑戦権を得るためのWEリーグタイトルを獲得できず、アジアから世界へ挑戦する機会を逃してしまったこと、みなさまのご期待に応えられなかったことは、真摯に受け止めています。
そうした中でも変わらず寄り添い、選手たちを後押ししてくださったみなさまの存在が、チームへの大きな力となりました。ありがとうございました。
2.チームについて
■ 今シーズンの成績
・2025-26 SOMPO WEリーグ:2位(勝ち点44、14勝2分6敗、得点46、失点15)
・皇后杯 JFA 全日本女子サッカー選手権大会:3回戦敗退
・WEリーグ クラシエカップ:勝ち点11、グループステージ2位により敗退
チーム成績は、上記の通りとなりました。タイトル獲得ができず、みなさまのご期待に添えなかったことをお詫び申し上げます。
■ 今シーズンのサッカーについて
今シーズン、堀孝史監督がシーズンの最初から指揮を執ることで、チームのコンセプトをより深く浸透させ、一戦必勝の姿勢で、タイトルを獲得することを目指しました。
「ボールとスペースを支配し、勝利を目指す」という明確な方向性のもと、選手たちがチャレンジを楽しみながら、互いの役割と責任を尊重し合う信頼関係を築いたシーズンでした。
定性面はもとより、客観性を持つデータアナリストの定量的なフィードバックを見ても、攻撃面では、ビルドアップや敵陣への侵入においてリーグトップクラスの数値を記録し、ボールを失った直後の即時奪還においても優れた数値が出ています。
経験の少ない若い選手たちが多くの出場機会を得ながら、リーグ終盤まで優勝争いをし、チームとしての競争力を維持できたこと。ゲームを通じて再現性のある戦い方が少しずつ浸透してきたこと。
これらはクラブが目指す「継続的に世界と戦えるチーム」をつくるうえで、確かな前進だと考えています。
前半戦は、その部分が奏功し、躍動感のある見ていても楽しめるサッカーで多くの勝利を重ねることができました。
しかし後半戦に入ると、相手の対策を上回ることができず、優勝争いの厳しい状況の中で前半戦のような躍動感が薄れ、勝ち点を落とす試合が増えてしまいました。
チームのサッカーの上積みとして、守破離でいう「守」の部分は着実に築けました。
来シーズンはそこから「破」につなげていく——対策されたときにどう上回るか、状況に応じた柔軟なゲームコントロールをどう実現するか——これが最大のテーマになります。
また、チャンス構築の質はリーグトップクラスの水準にある一方で、それらをモノにできないシーンも多く、決定機でのフィニッシュ精度の向上も取り組むべき重要課題として認識しています。
■ データと事実が示す、来シーズンへの道筋
今シーズンの結果に対し、みなさまからさまざまなご意見をいただいていることは承知しています。
クラブとして、現時点でお伝えできることは以下のとおりです。
データアナリストによる定量評価では、攻撃のビルドアップ・敵陣侵入はリーグトップクラス、ボール奪還における即時プレスも優れた数値を記録しています。
リーグ終盤まで首位と優勝争いを演じたこと、また選手個人が示す総合評価においても、昨シーズンより多くの選手が上位に入り、選手たちが実戦の中で着実に成長していること——これらの事実が、私たちが今の方向性を継続する根拠です。
課題も明確です。後半戦の失速、決定機での精度不足、対策されたときの打開力。これらは「方向性が誤っている」ことを示すものではなく、「積み上げの次のステップ」として取り組むべき課題と、クラブは認識しています。
来シーズン、今シーズンの積み上げをタイトルという形でみなさまにお返しできるよう、クラブ一丸となり全力を尽くしてまいります。
■ 一過性ではなく、続けられる体制をつくる
アジアから世界という道程において、今シーズンのリーグタイトル獲得という形で最短ルートは手にできませんでた。
それでもクラブとして目指すものは変わりません。アジアから世界を目指すこと——そして、それを一過性に終わらせず続けられる体制をつくることが、私たちの本質的な責務だと考えています。
育成からトップまで、選手がシームレスにプレーする環境の整備、カテゴリーを超えた指導者間のコミュニケーション強化、競合する選手に「三菱重工浦和レッズレディースを選びたい」と思ってもらえる環境づくり——これらを着実に進めてまいります。
3.クラブ(事業面)の振り返り
■ 集客・スタジアム
2025/26シーズンのホームゲーム平均入場者数は2,937人(前年比+502人)となり、数字としては着実な伸びを記録することができました。スタジアムへ足を運んでくださったすべてのみなさまに、心より感謝申し上げます。
今シーズン最大のチャレンジは、シーズン後半に「入場者数1万人」を目標に掲げ、約3年半ぶりに、埼玉スタジアム2〇〇2でホームゲームを開催したことでした。
結果として、1万人という大きな目標にはまだ遠く、クラブとしての力不足を率直に受け止めております。また、試合後のアンケート等では、飲食売店の運営などに関する厳しいご意見を多く頂戴いたしました。当日、スタジアムで快適なお時間を過ごしていただけなかったみなさまには、深くお詫び申し上げます。
一方で、目標には届かなかったものの、2005年のチーム発足以来、クラブ史上最多となる入場者数を達成することができました。外部の識者の方々にも伴走していただきながら、マーケティングの「型」をつくる取り組みを進めたことは、次のシーズンへ活かせる確かな手応えと課題をもたらしてくれました。
何より今も深く心に残っているのは、あの日にスタジアム全体を包み込んだ凄まじい熱気と、試合後にメインスタンド・バックスタンドを含むスタジアムのあらゆる場所から自然と沸き起こった温かい拍手です。あのはじけるような笑顔と拍手に満ちた光景こそが、私たちが心から目指したいと願う景色そのものでした。こうした感動の瞬間を、これから何度でも何度でも創っていけるよう、全力を尽くしてまいります。
しかし、埼玉スタジアム2〇〇2開催となったホーム最終戦を除いた、リーグ戦の平均入場者数は2,383人(前年比-52人)と、昨シーズンとほぼ同水準にとどまりました。この結果は、これまでの施策をただ続けていくだけでは、より多くのみなさまに日常的に足を運んでいただくことは難しいという現実を示しています。5月10日の埼玉スタジアム2〇〇2での開催で得た大切なノウハウと反省を、必ず来シーズンの改善に繋げてまいります。
同時に、施策の「質」と「量」をどちらも妥協せずに高めていくためには、現在のクラブの体制のままでは限界があることも痛感いたしました。来シーズンに向けては、少しお時間をいただくかもしれませんが、目の前の施策を実直に進めるとともに、それを力強く支える「クラブの体制づくり」にも着手してまいりたいと考えています。
1万人集客という景色を「特別な日」にするのではなく、「レッズレディースの当たり前の景色」にするために、一歩ずつ歩みを進めてまいります。
■ ホームタウン活動
今シーズンは、ピッチの外での活動にもこれまで以上に、意識的にエネルギーを注ぎました。小学校訪問やパートナー企業のみなさまへのご挨拶など、ホームタウンやサポートいただいているみなさまと直接お会いし、触れ合う機会を地道に積み重ねてまいりました。
また、ファン・サポーターのみなさまと選手との距離を縮めるアクティビティも充実させることができました。オンライントークショーをはじめ、浦和コルソさまとの連携による、定期的な選手サイン会、トレーニング公開の実施、試合会場でのサイン会開催など、選手をより身近に、家族のように感じていただける場を増やしています。
さらに、来シーズンからは子どもたちの笑顔に繋がる新しい試みとして、小学校へのサッカーボールプレゼント企画をスタートさせます。これは2025/26シーズンのリーグ戦における「勝利数」に応じ、さいたま市内の小学校を選手が直接訪問して、休み時間などにみんなで使えるサッカーボールをプレゼントするものです。この取り組みは、来シーズンの勝利数もさらに加算して、より多くの学校へ届けられるよう実施していきたいと考えています。
私たちが常に自らに問い続けているのは、「レッズレディースは、ホームタウンに本当に必要とされ、応援される存在でなければいけない」ということです。
入場者数や売上といった数値目標を追いかける前に、何よりもホームタウンのみなさまの毎日の暮らしの中に私たちのクラブが息づいていること、それこそがすべての土台であると信じています。勝ったときも、負けたときも、ホームタウンのみなさまに寄り添い、愛されるクラブであり続けるために、中長期的な視点でホームタウン活動を大切に育ててまいります。
■ デジタル・コミュニケーション
今シーズンより、新たな情報発信の場として公式LINEを開設いたしました。これまで試合情報や選手の素顔、楽しいイベント告知などが届きにくかった層の方々へも、ダイレクトに魅力をお届けできる大切なチャネルとして成長を始めています。これからも、より多くのみなさまに、レッズレディースを好きになっていただけるよう、親しみやすく充実したコンテンツをお届けしてまいります。
■ 試合運営・ルール等
今シーズンは、スタジアム内の運営ルールや、みなさまをお迎えする観戦環境のあり方について、大変多くの貴重なご意見をいただきました。
「もっとスタジアムを良くしたい」「レッズレディースを最高のクラブにしたい」という熱い思いから寄せられる率直なお声は、私たちにとって何にも代えがたい大切な財産です。
熱量ある応援や、クラブやスタジアムの雰囲気をより良くするための率直なご意見は、私たちにとって大切なものです。
クラブの運営やスタジアムの在り方に向けられたお声は、時には厳しい内容であっても、真摯に受け止め、尊重していきたいと考えています。
一方で、私たちのスタジアムは、懸命に闘う選手やスタッフ、クラブを支えてくださるパートナー企業のみなさま、温かく見守ってくださるホームタウンのみなさま、そして未来を担う子どもたちまで、フットボールとチームを愛する多様な人々が集う「ひとつの大きな家族」のような場所です。
みなさまが持つ応援の熱量が、関わるすべての人を元気づける前向きなパワーとなり、スタジアムを訪れる誰もが、心から安心して笑顔でサッカー観戦を楽しめる空間を築き上げていくこと。それこそが、クラブが果たすべき最も重要な責務であると考えています。
試合の運営や応援のルール、そしてその運用のあり方については、これまでもさまざまな視点からご意見をいただいてまいりました。来シーズンに向けては、クラブとファン・サポーターのみなさまが同じ思いで、共通の認識を持って共にスタジアムをつくりあげていけるよう、試合運営管理規程やその運用の見直しを進めるとともに、より分かりやすく丁寧な形でみなさまにお伝えしてまいります。
4.来シーズンに向けて
2026/27シーズンに向けて、クラブは以下の強い決意を持って取り組みます。
チームは、WEリーグ制覇を最優先目標として掲げ、ふたたびアジアの舞台への挑戦権を獲得できるよう、一戦一戦、全力で前進します。
今シーズン着実に積み上げてきたサッカーの基盤と、選手一人ひとりの輝かしい成長を、来シーズンはさらに高い次元で発揮できるよう、最高の準備を進めています。
事業・集客面では、5月10日の埼玉スタジアム2〇〇2開催によってみなさまと共に培った経験とノウハウを大切に活かし、スタジアムに来ていただける方の輪を持続的に広げていける、温かい仕組みづくりを行います。
地域との関係においては、ホームタウン活動をさらに拡充していきます。「まだレッズレディースを知らない方」や「試合を観たことがない方」の元へ自ら進んで足を運び、出会いの質と量を高めながら、地域に深く優しく根ざしたクラブを目指します。
今シーズン、うれしいときも苦しいときも、さまざまな形でみなさまからいただいた厳しいご意見や温かいご声援は、クラブの未来に向けた、大きな光となっています。そのすべてを真剣に受け止め、私たちは、レッズレディースを愛し、時に心配し、支えてくださるみなさまとともに、一歩ずつ歩んでいきたいと願っています。
道はまだ途中です。しかし、私たちがみなさまと共に目指す未来への方向は、これからも変わりません。
来シーズンも、変わらぬ熱いサポートをよろしくお願いいたします。
浦和レッドダイヤモンズレディース
三菱重工浦和レッズレディース