三菱重工浦和レッズレディースは女子サッカー屈指の強豪として、2021年に開幕したWEリーグで2022-23、2023-24シーズンに連覇を達成。今季は1月に皇后杯で3大会ぶり2度目の優勝を果たした。主将を務める柴田華絵選手と守護神の池田咲希子選手、チームを率いる楠瀬直木監督にレッズレディースのおすすめポイントや終盤に向けての抱負を聞いた。
「柴田選手は3、4人いるんじゃないかな（笑）」
ーー柴田選手が「自分はこういう選手」もしくは見てほしいプレーはありますか？
柴田：私自身ですか？なんでしょうか？あまり特徴がない選手なので（笑）
ーー池田選手から見たらどういう選手に見えてますか？
池田：柴田選手は3、4人はいるんじゃないかな（笑）それくらいグラウンドのいろんなところにいる選手で、大事なところにいてくれて、運動量もそうですし、大きい声を出すというよりは、要所要所でみんなに声をかけて引っ張ってくれています。
ーー池田選手はどういうゴールキーパーを目指していますか？
池田：ビッグセーブをそんなにしないゴールキーパーを自分自身では目指していて、味方と連携して声かけをしたり、未然に防ぐ守備をいつも心がけています。もちろん、ボールが来た時に仕事ができるキーパーでもありたいんですが、そこは一つ心がけています。
ーー男女含めて好きなゴールキーパーはいますか？
池田：男子チームにいる西川周作選手です。シュートストップやボールを防ぐところもそうですが、足元の技術がすごく高いので参考にしています。
画面では伝わりにくい、気持ちのぶつかり合い
ーー浦和サポーターの声援は耳に届いていますか？浦和というチームの声援はほかのクラブと比べても特別なものだと感じますか？
柴田：全然違いますね。ホームはもちろんそうなんですけど、アウェイの試合に行ってもレッズサポーターの方が多いことが多いので、ありがたいなと思いながら試合をしています。
ーー池田選手はどう感じていますか？
池田：すごく届いていますし、実際に試合中も聞こえるんですけど、男子の試合だともっと観客が入って自分たちの声すら通らないくらい応援している姿も見ています。自分たちもそういう中でプレーがしたいというのはありますし、もっともっと来場してもらって良い意味で聞こえないくらいの環境でやりたいと思います。
ーー今は配信の文化ができていて、配信でも見られる中、スタジアムでしか見られないオススメポイントを教えてください。
柴田：画面上だと分からないような選手同士の声の掛け合いとか、画面では伝わりにくい気持ちのぶつかり合いです。そこはあまりサッカーを知らない方でもスタジアムで見てもらえると違った楽しみがあるんじゃないかなと思います。ファン・サポーターの応援も楽しいと思ってもらえると思うので、スタジアムに来ていただけたらと思います。
ーー池田選手はいかがですか？
池田：ほとんど柴田選手が言ってくれました（笑）サッカーはもちろんなんですけど、小さい女の子たちにハイタッチをしてもらったり、選手がいろいろご飯をプロデュースしたり、サッカーじゃない部分でもいろんなことを浦和駒場ではやっています。サッカー面はもちろん楽しいので見に来てほしいですけど、子どもから大人まで楽しめるように、私たちはもっともっとスタジアムを作っていけるようにするので、楽しみを知ってもらえたらと思います。
※選手プロデュースグルメはチームＨＰをチェック！
ーーちなみに選手の方がおすすめする埼玉のグルメやよく行くご飯屋さんはありますか？？
柴田：それは埼玉出身の池田選手にお任せしましょう（笑）
楠瀬：（埼玉は）なんでもあるね。
ーーチームメイトとご飯は食べに行きますか？
池田：グループの何人かで行くというのはありますね。（おすすめは）どこでしょう？
楠瀬：（おすすめでいうと）「延喜」なんじゃないの？
柴田：レッズランドの近くに「延喜」といううどん屋さんがあるんですけど、結構選手の御用達という感じです。そこには選手のサインもありますし、選手がお昼ご飯を食べに行ったり、たまに寄るお店ですね。
良い準備を自分達がさせてあげることが大事
ーー後半戦1試合1試合が大事だと思うんですが、ポイントとなりそうなところはどこでしょうか？
楠瀬：後ろがしっかり全員で守って、なかなか去年ほど得点が取れていない中で、1試合1試合を謙虚に大事にやっていければ、勝てない相手はいないとは思っています。
どこのチームにも負ける可能性はありますが、それを恐れずに勝ちに持っていくには日々の準備が大事なので、試合は選手に任せますが、それ以外の部分で良い準備を自分達がさせてあげることが大事かなと思います。
ーー池田選手は後半戦の鍵は何だと思いますか？
池田：たくさん試合があるので疲労が出てきたり、いろんな部分で苦しくなるかもしれないんですが、そういう時にチーム力が試されると思います。今のチームはそこが強みとしてあるので、ぶらさずにみんなで同じ目標に向かって前を向いてやっていくことが一番大事。あとは気持ちの部分で謙虚に1試合1試合戦うことかなと思います。
ーーリーグ3連覇とアジア制覇に対する意気込みをお願いします
柴田：リーグとアジアの試合もあって連戦になるところもあって、1試合1試合準備の部分がすごく大事だと思います。その試合に向けてチームとしてもそうですし、自分個人としても最善の準備をして、1試合も落とさずに全勝をするくらいの気持ちでやっていきたいと思っています。
もはや常勝軍団になりつつあると言っても過言ではない三菱重工浦和レッズレディース。今年は前人未到のリーグ３連覇と女子ＡＣＬの初代女王の期待がかかります。
また、３月１５日（土）はアウェイで、埼玉ダービー“知事杯”大宮アルディージャＶＥＮＴＵＳとのダービーマッチがあります。ぜひ会場で選手の気持ちのぶつかり合いを体感してみませんか。
