2024-25シーズンに開幕したSVリーグ。「世界最高峰のバレーボールリーグの実現」を掲げ、競技力の向上、クラブ経営の強化、そして地域・社会との共創を目指し、新たなステージへと歩みを進めている。
埼玉県上尾市を拠点に、地域に根ざしたクラブ運営を行う埼玉上尾メディックスは、日本代表経験者を含む層の厚い戦力で、今季、上位進出を狙う。
今回は、チームをけん引する主将・内瀬戸真実選手と、埼玉県三郷市出身で日立Astemoリヴァーレ(現・ Astemoリヴァーレ茨城)を経て、一度は社会人クラブでプレーし、今季復帰加入した入澤まい選手に、これまでの歩みやバレーボールの魅力についてうかがった。
「バレーボールが楽しいと感じた」
ーー内瀬戸選手は宮崎県延岡市出身ですね。バレーボールとの出会いからお聞かせいただけますか。
姉がバレーボールをやっていて、父も経験者だったので、幼稚園くらいのときからボール拾いをさせてもらって。その時に身近でバレーボールを見た時に、「私もやりたい!」と思いました。当時、チーム数が多かったので、延岡市はバレーの盛んな地域だったと思います。
内瀬戸 選手
ーー入澤選手は埼玉県三郷市のご出身ですが、バレーボールとはどのように出会われたのでしょうか?
もともと両親がバレーボールをやっていて、日本代表戦がテレビでいつも流れていて、それが最初の出会いです。家族と一緒に見ていて、まだバレーボールを始めてもいないうちから「バレーボール選手になりたい」「全日本の選手になりたい」と言っていて、それが将来の夢になっていました。両親も父が192センチ、母が171センチあるのですが、母は私も背が高くなると見込んで、バレーをやらせたいと思っていたそうで。その影響が大きいと思います。
入澤 選手
ーー身長が高くなる可能性がある中で、ほかのスポーツを選ぶという考えはありませんでしたか?
幼稚園のときは半年ほどサッカーをやっていて、バレーボールを始めたときは(並行して)水泳もやっていました。サッカーは全然できなかったんですが、水泳は楽しくて、続けたいとも思っていました。ただ、バレーボールの方がより楽しいと感じたことや、続けていく中で道が広がったことから、バレーボールを選びました。
入澤 選手
ーー内瀬戸選手は、バレーボールを続ける中で楽しいと感じた瞬間や、苦しいと感じた出来事はありましたか?
小さい頃は純粋に「友達と一緒にバレーボールができる」という”楽しさ”で続けられました。地元のチームは全国大会に出場できるほどの強さはなかったんですが、クイック攻撃や時間差攻撃などに挑戦して、レベルが上がっていく中での成長を楽しめていました。
内瀬戸 選手
ーー中学・高校と進む中で、苦しいと感じたタイミングや、それをどう乗り越えたかを教えてください。
バレーボールの練習は好きだったんですが、走るトレーニングが苦手で、それはかなりしんどかったです。でも、やらなければいけないことだと分かっていたので、自分なりにベストを尽くして取り組んでいました。
内瀬戸 選手
ーー2023年に一度コートから離れる決断を下されましたが、バレーボールに対する気持ちの変化は生まれましたか?
コートから離れたことで改めてバレーボールの楽しさに気づけました。年齢を重ねても「自分のプレーをもっとよくしていく…」という気持ちには限界がないと思えるようになり、それが今の楽しさにつながっています。
内瀬戸 選手
ーー入澤選手がバレーボールを続けてきて、「面白い」と感じたポイントはどこですか?
自分が思い描いていたことが現実にできるようになったり、周りと上手くコミュニケーションが取れて、チームがうまく機能する瞬間はすごく面白いと感じます。
入澤 選手
ーー学生時代で印象に残っている出来事はありますか?
小・中学校のときは、県大会に出られるか出られないかというレベルでしたが、春日部共栄という全国レベルの高校に進学し、大きなギャップを感じました。
私はずっと背が高かったので、小・中学時代から将来を見込まれていろいろな経験をさせてもらってきました。高校に入っても環境は変わらず、周りのレベルが一気に上がったことで、ついていくのに必死で楽しめない時期がありました。
バレーをただこなすことに必死で、「何がしたいのか」さえ分からなくなってしまいました。「あれをしなければ」「これをしなければ」という気持ちが強くなり、純粋に楽しめなくなっていた時期でした。経験を重ねた今は、環境の変化で違う楽しさや嬉しさなど、プラスの気持ちを素直に受け入れられる瞬間が増えたと感じています。
入澤 選手
ベンチの盛り上がりにも注目
ーーお二人が幼少期から惹かれていたバレーボールの魅力を、今度は“競技としての面白さ”の面でお聞かせください。内瀬戸選手はどのような点に面白さを感じますか?
ボールを落としてはいけない競技なので、落ちそうなボールがつながった瞬間は試合中でもすごく盛り上がりますし、チームとしての連携が求められる場面です。他のチームスポーツと比べても、「ボールを落としてはいけない…」という緊張感が続くことがバレーの魅力だと思います。「ボールが落ちそうで落ちない…」、そのギリギリのところが会場で最も盛り上がる場面の1つですね。
内瀬戸 選手
ーー入澤選手はバレーボールの面白さをどのように感じていますか?
内瀬戸選手も「チームとしての連携」と言っていますが、バレーは1人ではなく、6人でボールをつないで行くという前提のところが魅力です。ボールを持つと反則なので、“持たずにいかに上手くつなげ、その中で点を決める”。この流れは、バレーボールにしかない、独特な面白さだと感じています。
入澤 選手
ーー今は配信でも手軽に試合を見られますが、実際に会場へ行く楽しさはどんなところにありますか?
配信だとカメラに映っている部分しか見られませんが、会場ではそれ以外のベンチの様子や応援、空気感なども楽しめます。プレーだけでなく、雰囲気も含めて“生”のバレーを味わってほしいです。
内瀬戸 選手
ボールのスピード感や音、重さなど、配信では伝わりきらないものを感じられるのが会場で見る魅力です。ベンチの声や選手同士のコミュニケーションも直接伝わってきますし、臨場感が違います。
入澤 選手
ーー初めてバレーボールを見る人にとって、「このような場面が面白い」と伝えるなら、どのようなところを挙げますか?
やはりスパイクを決めるシーンが一番分かりやすいとは思いますが、それ以外にも、つなぎやレシーブ、そこに至るまでの流れも含めて見てほしいです。また、埼玉上尾メディックスは、コート外の選手の盛り上がりもすごいので、そこにも注目してもらえるとうれしいです。
内瀬戸 選手
ーー入澤選手は、試合中に注目してほしい場面はどこですか?
私は初めて観戦する方にはエンドライン側(縦)からの観戦をオススメしています。横から見るよりも、後ろからの方がコート全体やボールの軌道がよく見えるからです。「どこで見るのがいい?」と聞かれたら、「(自分で選べるなら)エンド側がいいよ」と伝えています。初観戦の方は、どこか一部に注目するよりも、全体を眺めることでバレーのすごさを感じやすいと思います。
入澤 選手
この続きの後編は近日公開予定です!埼玉上尾メディックスの特徴やマイブーム、こだわりのプレーなどを語っていただきました。