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埼玉で根付かせる自転車競技の奥深さ(前編)|チームユーラシア-iRCタイヤ- 持留叶汰郎選手×風間大和選手×藤田涼平選手兼監督 独占インタビュー

埼玉で根付かせる自転車競技の奥深さ(前編)|チームユーラシア-iRCタイヤ- 持留叶汰郎選手×風間大和選手×藤田涼平選手兼監督 独占インタビュー

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チームユーラシア-iRCタイヤは、日本最高峰の国内ロードレースシリーズ「Jプロツアー」を主戦場に活動するサイクルロードレースチームで、埼玉県さいたま市を含む、3地域の地域密着型チームから構成される。若手選手の育成やヨーロッパ遠征にも取り組みながら、世界を目指す環境づくりを進めている。


競技力の向上だけでなく、人材の発掘・育成や地域との関わりを通じて自転車競技の普及にも力を注ぎ、国内外で経験を積み重ねている。


今回は、持留叶汰郎(もちどめきょうたろう)選手、風間大和(かざまやまと)選手、そして藤田涼平(ふじたりょうへい)選手兼監督の3人にインタビュー。自転車競技との出会いや競技人生で感じてきた魅力、観戦時の楽しみ方などについて語ってもらった。

身近にあった自転車の存在

ーー皆さんが自転車競技に出会われたきっかけをお伺いしたいです。持留選手からお聞かせいただけますか?

もともと父親が自転車好きで、職業も機械関係だったので、“乗るのが好き”というよりはマウンテンバイクを“いじる”のが好きだったんです。自転車は小さい頃から家にあって、高校を卒業して少しお金を持てるようになった時に「ロードバイクを買ってみたい!」と思って、買ったのが始まりです。

持留 選手

持留 選手

僕は父親が元ロードレースの選手で、五輪にも出たことがあり、その姿を見ながら育ったので家にはずっとロードバイクがありました。最初は自転車屋さんとして組み立てる方を目指していたんですが、高校卒業後に本格的に乗り始め、続けていくうちに自分も競技者として向き合うようになりました。

藤田 選手

藤田 選手

初めてロードバイクに乗ったのは小学4年生の時で、父親がトライアスロンをやっていた影響です。自分もトライアスロンをやっていた中で、自転車が一番向いていると感じ、法政大学で自転車競技部に所属しながらチームユーラシア-iRCタイヤでも活動しています

風間 選手

風間 選手

ーー自転車競技に出会われた中で、この道に進んでいきたいと思えるターニングポイントや分岐点のようなものはありましたか?

明確な瞬間があったというより、気づいたらここにいたという感覚ですが、2019年頃にレースに出始めて成績が出たことで、続けてきたことが形になったと感じました。

持留 選手

持留 選手

トライアスロンを続けるか、自転車1本にするか迷っていた14歳の時に橋川健監督(2025年まで橋川監督が専任、今シーズンから藤田選手兼監督との2名体制)と出会い、「トライアスロンは高校まで続けた方がいい」と助言をもらったことが大きかったです。今後の伸びしろや心肺機能を、若いうちに上げられるだけ上げた方がいい、という話があって、その経験が今、自転車選手としての成長につながっていると思います。

風間 選手

風間 選手

自転車競技ならではの特徴は?

ーー皆さんは自転車競技のどのようなところに魅力や奥深さを感じていますか?

一見すると個人競技に見えますが、実はチームの協力が大きいスポーツです。風よけなど役割があり、その視点で見ると誰がチームのために動いているかが分かるのが面白いところだと思います。

もう一つの魅力は、コースの種類が多いことです。山岳コースもあれば平坦なコースもあり、コースによって得意な選手が変わります。マラソンのような強い選手が勝つ可能性が高い競技とは違い、ロードレースはコースによって勝つ選手が変わる。その点が面白さだと思います。

藤田 選手

藤田 選手

レースには他のスポーツにはない「敢闘賞(かんとうしょう)」があって、各ステージで最も勇敢な走りを見せた選手に特別賞が与えられます。最後だけでなく途中の動きも評価されるのが特徴です。そこも面白さの一つですね。

持留 選手

持留 選手

ロードレースには絶対がなく、パンクや風向きなど、さまざまな要素が勝敗に影響します。必ずしも強い選手が勝つわけではないところが魅力だと思います。

風間 選手

風間 選手

ーーそのような魅力がある中で、初めてロードレースを見る方に「まずここを見てほしい!」というポイントは何かありますか?

まずはYouTubeなどで動画を見て、スピード感を知ってほしいです。「こんなに速いんだ!」と感じるだけでも面白いと思います。

持留 選手

持留 選手

初心者の方には短い周回コースを走る「クリテリウム」がおすすめです。埼玉だと「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」が有名で、選手が何度も目の前を通るので分かりやすいと思います。

藤田 選手

藤田 選手

実際に現地で見ると、スピードや音、迫力は想像以上です。特にゴール前のスプリント(レース中に全速力で加速すること)はぜひ生で見てほしいですね。

風間 選手

風間 選手

14歳から知る指揮官への信頼

ーー続いて、チームユーラシア-iRCタイヤとの出会いをお聞きしたいです。藤田選手兼監督からお願いします。

自分はもともと2020年にさいたま市の地域密着型チーム「さいたまディレーブ」の立ち上げメンバーとして活動してきました。「チームユーラシア - iRCタイヤ」は海外に若手選手を送り出す育成プロジェクトとして2010年に始まったんですが、2025年からは複数地域の合同チームとして再始動する中で自分も加わり、現在は埼玉を拠点に活動しています。

藤田 選手

藤田 選手

14歳の頃から橋川健監督と連絡を取り続けていて、体制が大きくなるタイミングで声をかけていただきました。埼玉を拠点に活動してきたこともあり、チームユーラシアで活動したいと思いました。

風間 選手

風間 選手

ーー持留選手にも加入の経緯と、チームユーラシアの特徴についてお伺いしたいです。

「さいたまディレーブ」時代の代表の方に声をかけていただいたのがきっかけです。福岡のチームから移籍し、地元である埼玉に戻ってきました。“逆輸入”的な感じですね。
チームユーラシアは若手育成に力を入れていて、海外にも拠点があるチームです。今年は若い選手も増えたんですが、ベテランから学べる環境が整っています。

持留 選手

持留 選手

ーー監督の肩書きも持つ藤田選手兼監督として、今のチームをどのように感じていますでしょうか?

若手が成長して結果を出す一方で、他チームに移籍していく可能性もあるのが育成チームの難しさです。ただ、埼玉のように競技人口が多い地域に育成チームがあることは大きな意味があると思っています。

藤田 選手

藤田 選手

ーー自転車競技を通して“埼玉を盛り上げていく”ということも意識されていますか?

さいたまクリテリウムがあるのに地元のプロチームが少なかったことが、もともと地域チームを立ち上げた理由の一つでした。安全教室なども行いながら、埼玉の地で自転車文化を広げていきたいと思っています。

藤田 選手

藤田 選手

ーーチームを率いる橋川監督についてもお聞きしたいです。10代の頃からお付き合いがある風間選手は、監督の存在をどのように思っていますか?

難しいですね(笑)

風間 選手

風間 選手

そのまま思ったことを言ったらいいじゃん(笑)

藤田 選手

藤田 選手

裏表がないよね。

持留 選手

持留 選手

そうですね。まっすぐな熱い“漢(おとこ)”ですね(笑)。頑張っている人に対して100パーセント応援してくれるというか、自分よりも熱があるくらい後押しをしてくれる監督です。

風間 選手

風間 選手

ーー普段、選手と監督という立場で、コミュニケーションはフラットにとってくださる指導者ですか?

自分は日頃の練習を橋川監督に見てもらっていて、「橋川監督兼コーチ」みたいな形でお願いしているんですが、選手主体でコーチングしてくれます。寄り添ってくれるので、自分にとってはすごくありがたい存在だと思っています。

風間 選手

風間 選手

この続きの後編は近日公開予定です!チームユーラシア-iRCタイヤ-の特徴や自転車競技ならではの役割、現場での楽しみ方などを語っていただきました。