チームユーラシア-iRCタイヤは、日本最高峰の国内ロードレースシリーズ「Jプロツアー」を主戦場に活動するサイクルロードレースチームで、埼玉県さいたま市を含む、3地域の地域密着型チームから構成される。若手選手の育成やヨーロッパ遠征にも取り組みながら、世界を目指す環境づくりを進めている。
競技力の向上だけでなく、人材の発掘・育成や地域との関わりを通じて自転車競技の普及にも力を注ぎ、国内外で経験を積み重ねている。
今回は、持留叶汰郎選手、風間大和選手、そして藤田涼平選手兼監督の3人にインタビュー。自転車競技ならではの特徴や、チームの特徴、会場での楽しみ方などについて語ってもらった。
チームを支える“屋台骨”の存在
ーー自転車競技において「メカニック(整備士)」という存在は、他のスポーツにない特徴だと思います。持留選手はメカニックの岩村大樹さんについて、どのような存在だと思っていますか?
岩村メカニックは先輩後輩の関係をすごく大事にする人で、後輩に冗談も言いますが、厳しい面もあり、熱い部分も持ち合わせています。本当に熱心で、自転車の組み立てやセッティングに対して誰よりも厳しいですね。
自転車は1台1台、選手それぞれに細かなこだわりがありますが、岩村メカニックはその誤差を埋めるために3Dプリンターで図面を起こしてパーツを作るなど、妥協をしない姿勢がすごいと思います。ただ、上下関係にも厳しいので、同年代で良かったなと思っています(笑)。
持留 選手
ーーちなみに、チームユーラシアのチームとしての雰囲気には何か特徴はありますか?
すごく和やかで、みんなが仲良くフレンドリーに接しているチームだと思います。
持留 選手
育成チームは結果という面では資金力のあるチームに比べて厳しい部分もありますが、このチームは結果だけでなくプロセスを大事にしています。「結果が全て」という考え方ではなく、それぞれが目標を持って頑張れる温かい雰囲気があると感じます。
藤田 選手
ーーチームにムードメーカー的な選手はいらっしゃいますか?
ムードメーカー……誰でしょうか。
持留 選手
岩村メカニックじゃないですかね(笑)。
風間 選手
確かに、岩村メカニックはそうかもしれない。盛り上げるまではいかないですが、緊張感や固まった空気感を崩してくれる感じはありますね。
持留 選手
「お前ら、そんなんでいいのか!?」みたいな感じ(笑)。
藤田 選手
レース前の緊張感を、いい意味で壊してくれるというか、和やかにしてくれるのが岩村メカニックの良さですね。
風間 選手
選手、監督として抱く印象
ーー藤田選手兼監督からは、監督目線で持留選手、風間選手についてもお伺いしたいです。
持留選手は、うちのチームに所属してからずっと一緒にやってきた選手で、今はレースで成績をというより、地域貢献に一緒に取り組んでいます。
競技面では競輪選手を目指していて、そこにつながるスプリント力を磨いています。最初は「難しいのでは」と思っていたんですが、1年で筋力がついてきて、「これはいけるかもしれない」と感じるようになりました。
風間選手はチームに入る前は成績があまり出ていなかったので、「大丈夫かな?」と思っていたんですが、入ってからみるみる強くなってきて、右肩上がりで成長しています。今年の成績がとても楽しみですし、走りを見ていて才能も感じるので、まさに伸び盛りの選手だと思います。
藤田 選手
ーー逆に藤田監督に対して、何か印象はありますか?持留選手はいかがでしょうか?
自分は選手からは一線を引いているので、どちらかというとチームの内部側寄りからの意見なんですが、そこから見える姿はとても真面目です。決められたことはしっかりやりますし、仕事ぶりも自発的で、ずっとチームのことが頭から離れていない。休みの日に岩盤浴によく行くんですが、岩盤浴場でも、チームについて何かしら考えているくらいです。
持留 選手
ーー自転車競技というと“脚質”という役割があるのも特徴かなと思っています。お三方からご説明いただきたいです。藤田監督は、ご自身が経験してきた脚質と特徴はいかがでしょうか?
僕はスプリントでも上りでもいけるタイプで、“オールラウンダー”や“パンチャー”と呼ばれるタイプだと思います。ちなみに持留選手はスプリントが得意な「スプリンター」です。
藤田 選手
ーー“スプリンター”というのは具体的に、どのような役割にあたりますか?
ゴール前でトップスピードに乗せて、少しでも前に出ることをスプリントと呼んでいます。最後の駆け引きを担うのがスプリンターの役割ですね。
持留 選手
ーー風間選手はいかがでしょうか?
もともとは体重が軽く、上りが得意な“クライマー”でしたが、海外ではパワーが必要だと感じて体重を増やし、平坦も走れるようにトレーニングしています。タイムトライアルなどで総合力を高め、“オールラウンダー”に近づいてきていると思います。
オールラウンドに強ければどんなコースでも戦えるので、まずは総合的な能力を高めていきたいと思っています。
風間 選手
ーー藤田監督としては、チームの構成としてオールラウンダーがそろったチームがいいのか、スペシャリストがそろっていた方が有利なのかはどうお考えですか?
強いチームだと“スプリンター”に寄せたチームとか、“クライマー”が強いチームとかは考えられるんですが、若手育成型のチームだと、レースが始まってしまうとトップ選手についていくのがやっとで、“スプリント”とか“クライマー”とか関係なくなってしまいます。
育成チームとして考えると、今は脚質に関係なくベースのパフォーマンスを高めていく、ということが大切なのかなと考えています。
藤田 選手
おすすめはスマホを手に鑑賞
ーー自転車競技の見方として、まずは動画で見るといいとお話してくださいました。いざ現場で見る時におすすめの楽しみ方はありますか?
野球やサッカーなどはプレイヤーとの距離がありますが、自転車競技はファンとの距離がすごく近いんです。本当に目の前で選手が走っているので、それだけでも楽しさを感じてもらえると思います。
チームのテントでアップやミーティングをしている様子も近くで見られますし、“推しの選手”を作って直接会いに行ったり、サインをもらったりできるのも魅力ですね。
現地で観戦しながらスマホでライブ配信を見て、「もうすぐ来る!」というタイミングで目で見て応援して、走り去った後にまた配信で展開を追う、という見方もおすすめです。
持留 選手
ーーなるほどです。風間選手はファンの方が実際に応援に来てくれて、何か印象に残っているエピソードはありますか?
名前入りのうちわやタオルを作ってくださったり、レース中に名前を呼んでもらえると、きつい場面でも力になります。レース後に入浴剤をいただくこともあって、応援されていると実感できてうれしいですね。
オールラウンドに強ければどんなコースでも戦えるので、まずは総合的な能力を高めていきたいと思っています。
風間 選手
ーー最後に、チームユーラシアや自転車競技のレースを見たいというファンの方に一言いただきたいです。風間選手からお願いします。
「Jプロツアー」は全国で開催されているので、旅行の一環として観戦に来てもらえたらうれしいです。ぜひ会場で応援していただきたいです。
風間 選手
自転車は身近な乗り物ですが、競技として見るとスピードや迫力が全く違います。まずは動画で見ていただいて、ぜひ現地で体感してほしいですね。
もしかしたら、普段使っている道を選手が走ることもあるので、身近なスポーツとして知ってもらえたらうれしいです。
持留 選手
ーー藤田監督からは、チームユーラシアとしてのメッセージもあればぜひお願いします。
今年は所属選手が15名と大所帯になり、レギュラー争いも激しくなっています。その中で個性ある選手が育ってきているので、ぜひ注目して応援していただけたらうれしいです。
育成チームとして考えると、今は脚質に関係なくベースのパフォーマンスを高めていく、ということが大切なのかなと考えています。
藤田 選手
おわりに
日本最高峰の「Jプロツアー」を主戦場に、競技力の向上に加えて育成チームとしての発展も目指すチームユーラシア-iRCタイヤ-。そんなチームを支えるのが、持留選手、風間選手、藤田選手兼監督です。自転車競技との出会いからその魅力、そしてチームの特色まで、たっぷりと語っていただきました。3人の活動の様子やオフショットは、チームのSNSで随時発信されています。ぜひチェックしていただき、チームユーラシア-iRCタイヤ-を会場で応援してください!
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